日比野 玲(63)「モデルは好感度勝負。いい人生を送っていないと“いい顔”になれない」
いざ仕事を辞めても、一緒に遊べる友達がいないと急激に老けちゃう
── ひとりの時間も大切ですよね。 日比野 その時間に地元の岐阜に住んでいる同級生や大学の友人、ゴルフ仲間とメールをするんです。「今日こっちは天気がいいよ」とか「明日はゴルフだ」とか、そういう他愛のないやりとりが、また楽しいんですよね。 60代になって、みんな仕事や子育てが落ち着いて、また一緒に遊べるようになってきた。無理せずに遅い時間からゴルフをスタートして、ラウンド後に夕飯を食べて帰ってくる。昔みたいに丸一日友人と一緒に過ごせるのが、すごく楽しくて。
── 定年後に抜け殻のようになってしまう、なんて話も聞きますが、学生時代の交友関係が復活するのはいいですね。 日比野 そうなんです。いざ仕事を辞めても、やりたいことが見つからなかったり、一緒に遊べる友達がいないと、急激に老けちゃうんですよ。友達は本当に大切な財産です。 ── 肝に銘じます。同級生には、やっぱり「若いね」と言われますよね? 日比野 まあ、言われますね(笑)。僕は仕事柄ひと通りスキンケアしていますが、みんなまったく気にしていないからね。「日焼け止めはちゃんと塗ったほうがいいよ」とか「これをつけたほうがいい」とか、同級生に教えています。実は自分が妻から言われていることの受け売りなんですけどね(笑)。
スキンケアで絶対に外せないのは、日焼け止めです
── 本格的にスキンケアを始めたのはいつですか? 日比野 きちんとスキンケアをするようになったのは、40代ですね。僕が20代の頃はまだほとんど男性用スキンケア商品がなかったし、周りもスキンケアをしていた記憶がないんですよね。将来できるシミやシワなんて、気にもしていなかったから。 ただその頃のメンズモデルはメイクを自分でしていたので、僕もメイク道具はひと通り揃えていました。ヘアメイクさんが付いているのに、それぞれ「自分はこれがベストだ」っていうこだわりがあって、最終的には自分で直しちゃったり。ファッションショーになると、みんなすごい厚化粧になるの。それが普通だったんですよね。