日比野 玲(63)「モデルは好感度勝負。いい人生を送っていないと“いい顔”になれない」
最近、ぶら下がり健康器を買ったので、自分の部屋に行くたびに毎回10回ほど懸垂をしています。腹筋も鍛えられるし、腰が伸びるから気持ちいいんですよ。あとは気が向いた時にスクワットをするくらい。
── 若いモデルや息子さんを見て、美容意識の違いを感じますか? 日比野 僕らが若い頃と比べると、みんな当たり前にきちんとスキンケアしていますよね。それが、まだ若いのに肌を甘やかしすぎだなと感じることもあって。20代なら日焼け止めと基本的なスキンケアで充分だと思うんですけどね。 ── ちなみに、美容で後悔していることはありますか?
日比野 やっぱり日焼けですね。僕が20代の頃は、焼けていたほうがカッコいいという感覚で、みんな日サロ(日焼けサロン)に通っていたからね。時代だから仕方ないけれど、あの頃に焼きすぎたことは後悔しています。 今の若い子は絶対に焼かないでしょ? うちの息子も白いほうがいいってよく言っています。でも日光を全然浴びないとビタミンD不足になると思うので、朝の散歩では日光に当たるようにしています。 ── 息子さんから美容面で影響を受けることはありますか? 日比野 ありますよ。僕、若い頃はすね毛が濃いのがコンプレックスで、短パンの撮影だと結構気になっちゃって。だから、息子が脱毛をする時に一緒にやってみたんです。そうしたら膝下がツルツルになってね。もう脚を出すのも全然平気です(笑)。 あと若い時は、ヒゲが濃いのも悩みだったんですよね。剃り跡が青々としちゃうから、ファンデーションで隠したり。でも歳をとった今となっては、ヒゲはいい感じでアクセントになるというか、むしろ剃った顔に違和感があるので、ヒゲの脱毛はよく考えてしたほうがいいかも。白髪も増えてきたから、剃っても青々とならないしね。
── グレイヘアが素敵ですが、いつ頃から今のスタイルになったんですか? 日比野 実は結構最近なんです。これまでずっと染めていたけれど、いかにも「染めました」って色になるのが嫌だったんです。すぐ根元が白くなってきちゃうから、染めるのが面倒でね。グレイヘアにしたかったんだけど、マネージャーからストップがかかっていて。 5年ほど前までは、仕事先やクライアントから「黒い髪でいてほしい」と言われることが多かったらしいけれど、グレイヘアが注目されてきたので「そろそろいいかな」と。それで1回試してみたら、思いの外好評でね。解禁になりました。 ── とてもお似合いです! 日比野 ありがとうございます。似合う服やファッションの嗜好も変わってくるんですよね。昔は黒、紺、白ばかり着ていたのに、最近は茶色が好きになったり。地味な色ばかりだとくすむので、グリーンやオレンジ、ピンクなど、派手な色も楽しむようになりました。本当に歳をとるといいことばかりですよ。