日比野 玲(63)「モデルは好感度勝負。いい人生を送っていないと“いい顔”になれない」
加齢を恐れ、抗うのはナンセンス。むしろポジティブに受け入れて、付き合っていくのが得策です。そこで63歳の今も現役のモデルとして活躍する日比野 玲さんにインタビュー。歳を重ねてもなお輝く秘訣を探ります。 オヤジ美容のススメ
60歳を過ぎた今、仕事も遊びも余裕をもって楽しめるようになりました
生きとし生けるもの、誰もが加齢からは逃れることはできません。だからこそ年齢に抗うのではなく、ポジティブに捉えていきたいところ。そこで63歳の今も現役のモデルとして活躍する日比野 玲さんにインタビュー。日頃のスキンケアからストレスとの向き合い方まで、豊かに歳を重ねるヒントをうかがいました。
● 日比野 玲(ひびの・あきら)
1961年生まれ。岐阜県出身。80年代からモデルとしてさまざまな雑誌や広告、ファッションショーなどで活躍。俳優としてもドラマや映画など多くの作品に出演し、台湾・中国進出も果たす。妻はモデルの前田典子さん、長男の山口リュウさんもモデルとして活動中。
── まず率直に、歳をとってよかったことはなんですか? 日比野さん(以下日比野) 若い頃は仕事に対してガツガツしていたし、息子が生まれた時は、もっと頑張らなきゃと構えていました。でも、もう子どもも成人していろいろなことから解放された今、自分のために生きていいんだなと思えて、仕事も遊びも余裕をもって楽しめるようになってきました。 欲がまったくないわけではないけれど、60歳を過ぎてからは、仕事もプライベートも肩の力が抜けてぐっと楽になってきた。それに、いろいろな経験を積んできて、物事や人のことがよく見えるようになりましたね。 ── ちなみに同世代で、モデルを続けている方はいますか? 日比野 今も現役なのは山根龍志さんくらいかも。年齢的には僕よりもちょっと上ですが、80年代はパリコレでも活躍していたモードの最先端を走っていた先輩です。40、50代になってからモデルを始める方も結構いるみたいなんですが、若い頃から続けている人はほとんどいないんですよね。
── 改めて60代までモデルを続けるってすごいです! 日比野 僕は30歳手前でモデルの仕事を休んで、俳優活動に力を入れていたんです。40歳くらいでモデルに復帰したんですが、その時にはもう若い頃の仲間は結構やめていましたね。僕もこの歳までモデルができるとは思っていませんでしたけれど(笑)。