【皇室コラム】「その時そこにエピソードが」第25回 <関東大震災とベルギーから贈られた絵画と中禅寺湖畔の別荘>
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※注 史料の旧仮名遣いや旧字は今の用法に改め、読点を補いました。
【MEMO】 ベルギー 首都はブリュッセル。関東地方とほぼ同じ広さで、人口1170万人。欧州連合(EU)の本部がある。南部はフランス語、北部はオランダ語が話されるなど多言語の国。1830年にオランダから独立を宣言し、その後、今の王室が始まった。先々代のボードワン国王の葬儀には上皇ご夫妻が、ファビオラ妃の葬儀には上皇后さまが参列し、皇室と王室の交流は親密。1991(平成3)年、男女平等の観点から王位継承を女子にも広げて長子優先とし、現フィリップ国王の次は長女のエリザベート王女が就く。
※文中に明記したほか、以下を参考にしました。 ▽『関東大震災絵図 揺れたあの日のそれぞれの情景』(森田祐介ほか、東京美術)、▽『英国公使夫人の見た明治日本』(メアリー・フレイザー著、横山俊夫訳、淡交社)、▽『東の島国 西の島国』(ヒュー・コータッツィ、中央公論社)▽『物語 ベルギーの歴史 ヨーロッパの十字路』(松尾秀哉著、中公新書)、▽『米欧回覧実記(3)』(久米邦武編、岩波文庫)
【筆者プロフィル】井上茂男(いのうえ・しげお) 日本テレビ客員解説員。皇室ジャーナリスト。元読売新聞編集委員。1957年生まれ。読売新聞の宮内庁担当として天皇 皇后両陛下のご成婚や、皇后さまの病気、愛子さまの成長を取材した。著書に『番記者が見た新天皇の素顔』(中公ラクレ)。