「絶対失敗できない」……巨大鮮魚店オープン! 店と客の“壮絶バトル”に密着 初日の売り上げはなんと…?『every.特集』
■店長に聞く 目標の売り上げは?
埼玉・草加市に新店のオープンを計画していました。新規での出店は、実に5年ぶりになるといいます。その店長を任されたのが、入社14年目の中堅、小笠原洋介さん(36)。店長としての経験は、わずか1年半。異例の抜てきです。 小笠原さんは「必ず成功させなければ、という重いプレッシャーで毎日寝られない日々を送っております」と会議で語りました。 会社の期待を背負った新店のオープン。小笠原さんに意気込みを聞くと、「目標は日本一の魚屋です」と言い切りました。 その1か月後の2月、5年ぶりの新店となる草加店が完成しました。売り場の広さは約150坪。快適に買い物ができるように、広い通路幅を確保しました。 そして人気の「加工食品」をさらに充実させるために、従来の店よりも作業スペースを広く設けました。駐車場の台数は、全23店舗の中でも最大の、254台分を確保。 新規オープンを目前に控えた小笠原店長に、初日の目標を聞きました。「(初日の売り上げ)目標は、1000万円ですね」
■店長は開店前から険しい表情…ナゼ
そして迎えた、オープン初日。天候は、あいにくの雨。朝7時、売り場には豊洲市場で仕入れたばかりの魚介が続々と到着していました。魚を加工する作業スペースでは、届いたばかりの鮮魚を大急ぎでさばいていました。 その頃、事務所にいた小笠原店長が何やら険しい表情を見せていました。「少しずつ、(お客さまが)カゴを持ったりし始めているんですよね」。朝7時半。開店の1時間半前にもかかわらず、店の前にはお客さんが並び始めていました。 一番乗りの客は、頼もしき“スポンサー”である父と娘でした。 ──何時から並ばれているんですか? 娘 「7時すぎくらいから。多分(買う金額は)1万円を超えるよね、きっと」 父親 「まあ、でしょうね~。(お金を)出すのは私の方ですから」 娘 「アハハハハハ」
■いよいよオープン…行列は300人に
満を持して迎えた、オープン初日。新店がこの日用意していたのは、オープンセールの目玉である愛媛県産の「マダイ」。大ぶりのマダイが、半身で800円です。身がプリップリで新鮮な新潟・佐渡産の「生かき」も目玉商品で、100グラム220円。 さらにマグロやブリ、タイなど5種類の刺し身の「お得盛り」が850円。人気商品の寿司の盛り合わせは、本まぐろの中とろが3貫入った10貫で、通常1300円のところ1000円。他にも、この日は全国から様々な約140種類の鮮魚が取り寄せられていました。 そして、オープン15分前。数人だった開店待ちの列は、一気に増えていました。雨にもかかわらず、その数約300人。 午前9時を迎え、小笠原店長が「それでは時間になりましたので開店します、じゃあ開店!」と声をかけました。続々と入ってくるお客さんを店員たちが「いらっしゃいませ」と迎えます。5年ぶりの「新店」が、いよいよ幕を開けました。