ブレーキレバー☆身近な部品だから「作動性を高めて」タッチを改善!!
バイクの性能を語るうえで極めて重要な三要素が「走る・曲がる・止まる」。その中でも、特に重要なのが「止まる」を司るブレーキシステムである。フロントブレーキをコントロールするブレーキレバー周辺だけでも、実に様々なメンテナンス・ノウハウがある。ここでは、実践後の満足感が極めて高い「ブレーキレバー周辺メンテナンス」をリポートしよう。 【画像】ブレーキレバーのメンテナンスをギャラリーで見る(9枚) 文/Webikeプラス たぐちかつみ
ブレーキレバーを「思い切り強く握ったこと」ありますか!?
使い込まれたブレーキマスターシリンダーは、レバーホルダー部分の磨耗やピボットボルトのコンディション、締め付け具合によって作動性に変化が出る。まずはブレーキレバーを取り外してメンテナンス実践してみよう。ブレーキレバーを取り外したら、レバーホルダー部にパーツクリーナーを吹き付け、固着したグリス汚れの洗い流しから始めよう。 グリス切れに見えなくても、ゴミや汚れなどの不純物が混ざったグリスが原因で、作動性を著しく低下させている例は数多い。また、ピボットボルト部が磨耗してしまうと、ボルトを締め付けてもガタが出てしまう。そうなるとブレーキング時の右手指に違和感が伝わるはずだ。そうならないためにも、定期的な洗浄とグリスアップが重要なのだ。
ブレーキピストンの偏り摺動は絶対に良くない!!
ブレーキマスターシリンダー部に汚れが入らないように組み込まれているのがダストカバー。このカバーが切れてヨレヨレになるとレバータッチが悪くなるので注意しよう。この部品だけでは購入できないケースもあるが、切れに気が付いた時には要交換だろう。ブレーキレバーを握り込んだときの指先にビビリ感やゴツゴツ感があるときには、マスターシリンダーが偏磨耗している可能性もある。 手っ取り早い対処法のひとつにピストンのローテーションがある。ピストンエッジを洗浄脱脂後にマーキングして、先細ラジオペンチやプライヤーでマスターピストンをゆっくり回してみよう。90~180度回して作動状況を確認してみるのが良い。たったこれだけの作業で、レバータッチや握りフィーリングが激変することもある。これが効果大なのです!!