現場復帰した星野監督が抱く『楽天再浮上計画』
難病の胸椎黄色靱帯骨化症などの手術で休養していた楽天の星野仙一監督が24日、コボスタ宮城で行われたチーム練習に約2か月ぶりに参加。25日の日本ハム戦からは、監督として復帰することになった。星野監督は、長年腰痛に悩まされてきたが、ついに歩けないほど悪化。激痛を訴えて5月26日のヤクルト戦は休養した。 精密検査の結果、ヘルニアと同時に難病である難病指定されている胸椎黄色靱帯骨化症と診断され、その後、手術とリハビリを行っていた。この日、ユニホームに着替えサングラス姿で、本拠地に登場した星野監督は、ノックバットをもって約1時間半にわたって、これまでと変わらぬ様子で打撃練習などを見守った。お腹もへこみ、手術前に比べ、体型は、すっきりとシェイプアップされた。 「7キロ減った。現役最後の頃の体重に戻った」と報道陣を笑わせた。「(手術を)もっと早くやっていればよかったな。不安はあるが、今は痛みはない。(手術の前と後では)月とスッポンくらいの違いがあるよ」。 手術、リハビリの経過は順調で、監督として復帰をオファーされていた球宴では、甲子園への長距離の移動などが腰に負担があることなどを理由に欠場したが、この先、シーズン終了まで指揮をとるための健康状態への不安は解消されたという。 星野監督が休養以来、佐藤義則投手コーチが代行監督を務めたが負けが込み、今度は、大久保博元2軍監督が“代行の代行監督”に就任したが、結果は8勝9敗で、チームは現在借金「14」を抱えて最下位に低迷している。「相当、頑張らんといかんな。選手は、目の前のプレーをひとつひとつやっていくしかないんや。一気に借金は返せないんやから」。 リハビリ中も、星野監督は、連日、テレビでの試合チェックを欠かさなかった。「テレビだとピッチャーの球筋がよう見える。冷静に野球を見れた」。前日、西武戦で先発、6回無死満塁で降板したものの、そこまでを無失点で抑えたスーパールーキー、松井裕樹のピッチングも星野監督は評価していた。「かなり良くなっていた。ストレートは150キロは出ていたし、そこまでの不安定さはなくなってきた。これからが楽しみだよ」。 休養期間を利用して星野監督は、チーム浮上計画をあたためてきた。「野球はピッチャー。まずピッチャーをなんとかせんとな。キャンプから、それぞれが課題を持ちながらやってきたことは何だったのか。もう一度、見直していく必要があるやろ。(チームの浮上は)とにかくピッチャーを整備しないことには始まらない」。