「板倉滉を警戒するぞ!」に堂安律が戦いながら感じた「誇り」…ドイツで《違いを生み出す選手》と認められつつある2人の「存在感」とは
海外挑戦も8シーズン目となり、チームの中心選手として充実のときを過ごす堂安律。同じくチームリーダーに成長しつつある板倉滉ともども、《違いを生み出す選手》としてドイツで評価を高めている。現地で堂安を追う記者が目撃した彼らのマッチアップ! 〈全2回の後編/前編はこちら〉 【写真】「オシャレな私服」「初々しい20歳前」堂安律秘蔵写真+「森保一25歳のころ」「三笘や久保の神ファンサで子どもたちもニコニコ」など森保ジャパン写真も 近年、自分のことだけではなく、チームメイトのプレークオリティを高める選手、というのが世界トップレベルのサッカーシーンでは重要な存在になっている。日本ではW杯やオリンピックが終わった後、よく《個の力》が大事という総括がされるが、具体的に個々のどんな能力を持った選手が世界のトップレベルで求められているのだろう。 ドイツサッカー連盟とドイツプロサッカーコーチ連盟との共催で行われる国際コーチ会議で、「違いを生み出す選手とは?」というテーマでの講義があったので、一つのヒントとして紹介しよう。ドイツで開催された欧州選手権を分析したテクニカルスタッフの一員である、ドイツU18監督ハンノ・バリッチがあげた《違いを生み出す選手》の定義は以下の4点。
違いを生み出す選手の定義
(1)その選手自身が持つパフォーマンスで、攻守においてチームにポジティブな効果をもたらせる。 (2)チームのマッチプランにおいて、戦術面で重要な役割を果たす。 (3)試合の流れの中で新しい状況を作り出し、苦しい状況で適切な対応ができる。 (4)必ずしもチームにおける《ベストプレーヤー》というわけではない。 つまり、《違いを生み出す選手》とは必ずしも、個の力だけで何かをしてくれるかもしれない選手のことではなく、自分のみならず、周りの選手、そしてチーム全体にポジティブな要素をもたらす選手を表すのだという。
存在感を増す板倉
だから対戦相手は《違いを生み出す選手》を抑えようと対策してくるのが常だ。例えばボルシアMGでプレーする日本代表DF板倉滉も、今やその一人である。 日本代表MF堂安律を擁するフライブルクと対戦したブンデスリーガ第12節でも、攻守に起点となっていたのが板倉だった。今季のボルシアMGは守備のバランスが統率されており、ようやく板倉の持つカバーリングやインターセプト、そしてボールをもっての持ちあがりといった能力が発揮しやすいチーム状況になってきている。フライブルク戦の前半は、相手守備が守りにくいところにスルスルとドリブルで持ち運び、攻撃チャンスにつなげる板倉のプレーが非常に効果的だった。 そんな板倉に対して、フライブルクはハーフタイムに修正したプランで後半に臨んだと堂安が試合後に明かした。 「後半、板倉にボールを持たさないという作戦に出ました」
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