バッハ会長の後任へ IOC会長選挙に立候補の渡辺守成氏「選手、子供たちのためにやらなきゃいけないことがある」
国際オリンピック委員会(IOC)で来年に任期満了で退任するトーマス・バッハ会長(70)の後任を選ぶ同3月の会長選挙に立候補した国際体操連盟(FIG)会長の渡辺守成氏が24日、都内で取材に応じた。 【写真】校長先生事件から3年「パリ開会式」バッハ会長が登場 同日に日本に到着し、新体操の会見に直行。その後に会長立候補について取材に応じた。マイクを握ると、「何を決意表明としたらいいのかいまだにはっきりとした言葉がでなくて、与えられたポジションでできる限りのことを一生懸命やっていましたが、いつのまにかこのスタートラインに立っていたというか立たされてしまった」と現状の心境を語った。 北九州市出身の渡辺氏は、2017年にアジア人初のFIG会長となった。現在2期目で、18年からはIOC委員も務めている。立候補について「あるお方からですね、『自分のことばかり考えやがって』と言われて、それが心の中に響きまして、本当に自分のために立候補するならやめようと思ってます」と説明。「1カ月近く悩んだんですが。この8年間FIG会長として、IOCの理事として8年間休みなく各国を回った訪問した数は160カ国を超えて、いろんな国でスポーツ関係者の意見を聞き、オリンピック、社会のあり方を何時間も話した。その積み重ねの結果そのスタート台に立たないといけないんだろうなと。それは自分のためではなく、スポーツを愛している子供たち、オリンピックに出ている選手たち、そういう選手たち、子供たちのためにやらなきゃいけないことがあるんじゃないかと立候補を決意しました」と意思表示した。 選挙には渡辺氏を含めて7人が立候補。日本人初の立候補となり、アジアから初となる会長を目指す。「ヨーロッパを中心にしたオリンピック、IOCが今までの歴史だったと思う。グローバルな国際機関に変革をすべきじゃないかなと。今までヨーロッパ中心の会長だったが、違う大陸から会長が出ていく、と多様化していくことが必要なのではと想像しています。そうあってほしいなと思っています」と思い描いている。「決して楽な戦いではありませんが、精いっぱい努力して国内のスポーツ、世界における日本のスポーツを上げられる様に少しでも貢献できればと思っています」と意気込んだ。