タネまきで勝負が決まる!ニンジンは発芽したら半分成功
『やさいの時間』6・7月号掲載の「しづか&太陽のベジガーデン 夏の収穫祭&ニンジン」では、夏野菜の収穫タイミングの見極めと、ニンジンの栽培を紹介しています。無事発芽させられるかどうかが勝負の分かれ目といわれるニンジン。誌面で紹介しきれなかった内容を取り上げる「こぼれ話」では、発芽しやすいタネと発芽しやすくするテクニックを公開します! みんなのニンジン栽培の写真
ニンジンの発芽はなぜ難しいの?
7月ごろにタネまきシーズンを迎えるニンジン栽培は、無事にタネを発芽させられるかが、最大の難関です。その理由は、「乾燥すると発芽しない」から。ニンジンのタネは発芽に強い光を必要とする「好光性種子(こうこうせいしゅし)」。光を好むので、タネまき後の覆土は薄めに行うのがセオリーですが、かかる土が少なくなる分、当然表面が乾きやすくなってしまい、結果として水不足で発芽がうまくいかないことが多くなってしまう、というわけです。それに加え、タネまきシーズンが真夏というのも、乾燥に拍車をかけてしまいます。 よって、発芽まで畝を乾燥させない保湿ワザを、6・7月号(p.41)でご紹介いたしました。今回はそれに加えてもう1点、ポイントをお教えします。それはズバリ、「発芽しやすい種類のタネを選ぶ」です。
成功のカギは、タネの種類
ニンジンのタネにはいくつか種類がありますが、中でも「ペレット種子」と呼ばれる、特殊なコーティングが施されたタネは、吸水力が高く、発芽率も高い傾向があります。さらに粒が大きく目立つため、タネまきもしやすくておすすめです。
未加工のタネ(裸種子)の場合は、一晩吸水させる
ただし、「もうコーティングされていないタネを買っちゃったよ!」という方でも大丈夫。裸種子を選んだ場合でも、タネを一昼夜水につけておくことで、発芽率をぐんとアップさせることができます(※表面に殺菌剤などを塗った着色種子や、コーティング種子では、薬剤などが落ちてしまうので行わないほうが無難です)。
どの品種がどのタイプの種子かいまいちわからない場合は、タネ袋の「発芽率」を確認してみて、数字の高いものを選んでしまうのも手です。また、今回紹介した二種類では、タネをまく間隔が違うので注意しましょう(ペレット種子は1~2cmに1粒、裸種子は1cmに2~3粒のすじまきが目安)。