【40代、50代・痛みも疲れも「脱力」で解消! ①】「ボディマップ体操」でうっかりぶつけにさようなら!
自分の体の地図をしっかり把握しよう
また、よけたつもりでうっかり家具の角などに足をぶつけたことはないだろうか? それは自分のボディマップ(身体地図)のあいまいさが原因かもしれない。 「心身を効果的に脱力させるためには、このボディマップを正確に描くことが重要です。ボディマップとは、私たちが脳の中に持っている、自分の身体地図のことです」 え~? そんなことはわかっているよ、と思いがちだが、その正確性が問題。 「例えば、よけたつもりで足の小指を家具にぶつけた場合、自分の小指がどこまであって、それと家具との距離が正確につかめていなかったわけです。私たちの脳は、常にこのボディマップと照らし合わせて、今自分の体はどこにあって、どこをどのように動かすべきかといった感覚や情報を集めて判断しています。 ところが、このボディマップは必ずしも正確に描かれているとは限りません。一般的に優秀なアスリートは正確なことが多いのですが、普段あまり体を動かしていない人は不鮮明です。年齢を重ねるとどんどん不鮮明になる傾向です。 通常、脳は一瞬後に起こるであろうことを予測して動いています。つまずいたと思ったら、そのままでは倒れるので、瞬時に足を一歩前に出してそれを回避します。 常に視野や三半規管の情報、体の感覚などを駆使して、予測を立てて体を動かしています。例えば、目をつぶって歩くとなると、視界情報がなくなるので予測が立たなくなり、体は緊張します。それと同じように、ボディマップに不鮮明なところがあると、予測が立たずに緊張状態が続くことになります。 ボディマップを強化することは全身の神経経路を整える効果があります。手足や皮膚の感覚の情報は脳に伝えられ、また手足を動かせという指令は脳から出されます。この神経経路のやりとりを的確にできることが理想です。 それにとても有効なのが『ボディマップ体操』です」
ボディマップ体操で感覚をよみがえらせる
「基本的に日頃から動かしているところ、使っているところの部位のボディマップは鮮明です。脳は使っていない筋肉や神経はどんどん忘れていくので、その部分のボディマップは希薄になります。 ボディマップを強化するには、意識して全身をまんべんなくさすって、その情報を脳にインプットさせます。これがボディマップ体操です」