エッグベネディクトは米ヒルトン発祥、ではナポリタンは? 「元祖」の3ホテル探訪
■ルームサービスもヒルトン発、日本ではご当地グルメ
部屋でくつろぎながら食事を楽しめる「ルームサービス」は、1930年に「ウォルドーフ・アストリア」が世界で初めて手掛けたサービスだ。日本のヒルトンでもご当地の味を取り入れたルームサービスを提供している。例えば「ヒルトン名古屋」では「きしめん 海老のかき揚げ添え」や「名古屋名物味噌カツ」、「ヒルトン福岡シーホーク」では「博多ラーメン」という具合に、「街で食べ損ねた!」と思った時にもうれしい。 ジンとウオッカを混ぜたマティーニを初めて提供したのもニューヨークの「ウォルドーフ・アストリア」で、「ウォルドーフ・アストリア・カクテル」と呼ぶ。ラムとココナツクリーム、フレッシュパイナップルジュースがトロピカルなハーモニーを成す「ピニャ・コラーダ」は、プエルトリコにある「カリブ・ヒルトン」のバーテンダーが1954年に考案したものだ。 2024年はピニャ・コラーダ誕生から70周年に当たり、ラムの大手バカルディ社とヒルトンが「ピニャ・コラーダ コンペティション」の決勝を発祥の地プエルトリコで開催。世界中から288人のヒルトンのバーテンダーが応募し、ファイナリストに残った「コンラッド東京」のバーマネージャーである田中大智氏が、にごり酒など和の要素を加えたオリジナルなピニャ・コラーダ「バモス(Vamos)」で2位を獲得した。
■日本でも味わえる「宇宙初」の味
「宇宙で初めて焼かれた食品」を提供しているのがヒルトンというのはご存じだろうか? 世界57の国と地域で展開しているブランド「タブルツリーbyヒルトン」が、チェックイン時におもてなしとしてゲストに提供する特製「チョコチップクッキー」がそれだ。日本でも現在7軒ある「ダブルツリーbyヒルトン」で味わえる。 ヒルトンは2019年に国際宇宙ステーション(ISS)に初のホスピタリティー企業として参画しオーブンの開発にも協力。研究開発を経て、焼きたてのチョコチップクッキーを宇宙空間で飛行士が初めて味わった。ゲストの心を温める熱々の香ばしいチョコチップクッキーだが、宇宙への長旅ではなおさらだっただろう。