オアシス、世界を制したギャラガー兄弟が大いに語る「あの頃の俺らはマジで最高だった」
流動的だったバンドメンバー
昨年、他の問題が仕事に影響を及ぼした。まず、バンドがマッキャロルを解雇し、現在は不当解雇で訴えられている。「あいつは何かとクソだから、さっさと消えてくれればいい」とリアムは言う。「あいつとはほとんど交流もなかったし、友達じゃない。単にドラムが叩けたっていうだけさ。もっと良いドラマーが必要だったから交代させたんだよ。たとえあいつがツレだったとしても関係ない。ドラマーとしての腕に問題があった、それだけさ」(マッキャロルはコメントを拒否している)。 穏やかで好感の持てるロンドン出身のアラン・ホワイトは、過去にドラムが不満でオアシスのコンサートを途中退場したことがある。ホワイトは日曜日にノエルと会い、水曜日にはイギリスの音楽番組『Top of the Pops』に出演し、翌週末には『Morning Glory』のレコーディングを開始した。「ビールを飲みに行って、戻ってからジャムセッションをして、それで終わりだった」とホワイトは話す。「クレイジーな連中だと思ってたけど、実際はそうでもないよ」。 新体制となったバンドが新たなツアーに出ようとした矢先、マッギーガンが神経性の疲労により、ベッドから這ってトイレに行くのがやっとという状況になってしまう。それは恐るべき事態だった。なぜなら、マッギーガンは神経性疲労を患うようなタイプとは程遠いからだ。彼の普段の活動レベルを基準とした場合、仏陀がスピード狂のように思えるはずだ。ミュージックビデオ撮影の2日間で、彼は同じ椅子に座ったままほとんど動かず、ただ次々とジョイントを巻き、ボソボソと話すだけだった。 「正直、俺は何もしていない」とマッギーガンは言う。「今はしないけど、昔はひどく喧嘩っ早くて、人を殴ってばかりだった。昔は怒りっぽかったけど、今はそうじゃない。変わったんだ。今は隅っこに座ってクサを吸うだけさ。サッカー観戦が一番の趣味だね。サッカーの試合を見て、サッカーの映像を見て、サッカーについての記事を読んで、サッカーの話をする。他はどうだっていいんだよ」。 マッギーガンが床に伏せている間、オアシスは別のベーシストを採用したが、その人物はアメリカでの数回のライブの後に辞めてしまう。結果として、マッギーガンの回復を待つ間、バンドはツアーを中断することになった。 「何もかもが急過ぎたんだ」。パブでビールを片手に、ボーンヘッドはそう話す。「グイグスが脱落して、バンドとして動けなくなっちまった。現実を突きつけられたんだよ。まるで予想外の事態だった」。 バンドのクルーがおかわりのビール3杯をテーブルに置くと、ボーンヘッドは椅子にもたれかかりながら話題を変えた。新たなトピックは、シャーラタンズやストーン・ローゼズ、ハッピー・マンデーズ、インスパイラル・カーペッツといったマンチェスターのバンドが、大きな注目を浴びながらなぜ失敗したかについてだ。 リアムは身を乗り出しながらこう話す。「何でか知りたいか? 知りたい? 知りたいか? やつらは怖くなかったんだよ、誰一人としてね」。だが実際のところ、オアシスの面々はそんなに怖いのだろうか? リアムは満面の笑みを浮かべてこう続ける。「あぁ、俺たちは十分怖い」。 その直後、ボーンヘッドは突然テープレコーダーを掴んで尻の下に持っていくと、屈んだ状態でマイクに向かって大きなおならをした。それを見たリアムは、まるで女王の10個のおっぱいを見たかのように大笑いした。