初期症状がない「胃がん」を早く見つける方法はご存じですか? 胃がん検診の流れや注意点も医師が解説
胃がん検診の流れや注意事項
編集部: 胃がん検診は、どのような流れでおこなわれるのですか? 山田先生: どの検査をするかによって異なりますが、最も一般的な胃カメラであれば事前に診察して、持病や常用薬、例えば抗血栓薬を使っているかどうかなどについて確認します。検査前日は、医療機関にもよりますが「20時までに食事を済ませておく」「検査当日は食事を摂らない」といった流れが一般的です。 編集部: 検査自体の流れも教えてください。 山田先生: 当院を例に挙げると、胃の中の泡を消す消泡剤を飲んでいただいた後に、のどの麻酔(ゼリー状の麻酔薬をのどにためます)をおこなってから胃カメラをします。恐怖感のある人などは、希望に応じて鎮静剤を使うこともできます。検査自体は5~10分で終わります。 編集部: 検査後の注意事項などはありますか? 山田先生: 検査後、1時間程度は麻酔が効いており、むせることがあるので飲食を控えていただいています。また、組織検査をおこなった場合は、2時間以上経過してからの食事をお願いしています。その後も2~3日は、アルコールや香辛料などの刺激物は控えるようお伝えしています。 編集部: 最後に、読者へのメッセージをお願いします。 山田先生: 胃がんは早期発見・早期治療すれば完治が可能ながんですが、ほとんどの場合、早期の段階では症状がなく、検診を受けなければ見つけることができません。早期発見・早期治療のためには、症状がなくても40歳を超えたら一度胃がんの検査をすることをおすすめします。
編集部まとめ
胃がん検診の流れや注意事項について解説していただきました。検査前後の流れや注意点を理解し、不安なく検査を受けられるようにしましょう。胃がんは早期発見が何よりも重要なので、40歳を過ぎて一度も検査を受けたことがない人は、この機会に一度検査をしてみてはいかがでしょうか。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
監修医師:
山田 晃弘 先生(横浜内科おなかクリニック) 新潟大学医学部卒業。その後、虎の門病院や国立国際医療研究センターなどで経験を積む。2018年より現職。一人ひとりに寄り添い、安心して受診できるクリニックを目指している。日本内科学会総合内科専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本消化器病学会専門医、日本ヘリコバクター学会認定医。