カット野菜とうどんスープでつくるきりたんぽ鍋…1人分でもおいしくできる!
伊藤清世の「あれ?コレ 介護食 plus」
1人分だけの介護食を作るって面倒、大変そう、というイメージはありませんか? かむ、のみ込む力が低下した方にも喜ばれ、ちょっとした工夫で家族みんなが食べられるおいしい食事を、在宅訪問管理栄養士で介護食アドバイザーの伊藤清世さんが提案します。 【写真5枚】「サツマイモと大麦のサラダ」の作り方
こんにちは、在宅訪問管理栄養士の伊藤清世です。 今回は秋田県名物の「きりたんぽ」を使用したレシピのご紹介です。「きりたんぽ」は ご飯をすりこぎですりつぶし、杉の串に握りつけて炭火で焼いて作ったものです。 新米の収穫後、稲作に関わった人たちを集めて慰労会を開き、新米で作ったきりたんぽ料理を皆で楽しんだと言われています。 鍋料理が一般的で、出汁(だし)がしみこんだきりたんぽは格別なおいしさです。今はスーパーでできあいのきりたんぽが販売されているので、気軽に味わうことができます。 高齢になり、ひとり暮らしや夫婦だけの暮らしになると、鍋料理をする機会は減ってしまいがちです。 たくさん作っても食べきれない、ということもありますが、そもそも「買い物」が難しいということも少なくありません。 運転免許を返納してしまえば遠くのスーパーに行くこともできません。鍋料理の様々な材料を購入する場所が近くにない、購入しても重くて持てないということもあります。 そんな時に提案するのが今回のレシピです。 スーパーでは「鍋用のカット野菜」や「ラーメン用の野菜ミックス」など加熱用にカットされた野菜が冷蔵コーナーに売られています。ひとり分の材料だけの商品もあります。 鶏肉のかわりに冷凍の鶏の唐揚げを使用すれば食べたい分だけ食べられ、余っても保存が可能です。 味つけも「うどんスープのもと」を使用すれば、ひとり分でもおいしく作ることができます。鶏の唐揚げのコクとうどんスープのうまみが、きりたんぽと野菜にしみこみ、おいしい鍋料理になります。 このレシピを紹介した方からは「鍋用のカット野菜があることを知らなかった」「白菜は1/4カットを購入しても使い切れなかったのでありがたい」「洗い物が少なくていい」などの感想をいただきました。 余ったきりたんぽは冷凍保存できますが、なるべく早く使い切りましょう。また、他のアレンジ方法を次回以降にご紹介します。