夫婦共働きで2歳の子どもがいます。契約社員の妻が主に育児をしていますが、最近「正社員にならないか?」と打診が。将来のためには正社員のほうがいいですか?
Aさん夫婦は共働き、2歳の子どもがいて、主に妻が育児を担っています。妻は現在契約社員ですが、正社員にならないかと打診されています。将来のために正社員になるべきか、相談したいとのことです。 ▼扶養内で働いてるけど、労働時間が「週20時間」を越えてしまった!「社会保険」に加入する必要はある?
契約社員と正社員の定義の違いを確認
まず契約社員と正社員の違いを確認しましょう。契約期間が決まっているか決まっていないかというのが大きな違いです。 この違いによって注意すべきポイントは、目に見える待遇の差です。具体的には昇給の有無や賞与の有無があります。
正社員のメリット:将来的なライフプランが立てやすい
もう少し踏み込んで、Aさんから見た正社員のメリットについて整理してみましょう。雇用の期間が決まっていないということは、長期的な収入の見通しがしやすくなります。 子どもを教育するという長期的なミッションが明確な家庭では、家計運営においてライフプラン表の作成が不可欠になります。ライフプラン表とは、収入の見通しと支出の見通しを1年単位で書き込んで年間の収支を計算し、それに伴って「貯蓄残高」の変化を予想して家計運営の目安にするツールです。 このライフプラン表の作成にあたって、まず前提となるのは「見込み年収」です。見込み年収がわかると、ライフプラン表の作成に取り掛かることができ、収支のめどや貯蓄残高の見通し、子どもの教育費や住宅取得など長期間にわたる資金計画など家計運営の道筋がわかりやすくなります。
正社員のメリット:子育て支援や教育サポートの選択肢が広がる
フルタイム勤務であれば、子どもが小学校就学前の保育園入園などの条件で不利になることはないでしょうが、有期雇用契約なので、次年度も同様にフルタイム勤務が継続できるかどうかわからないという不安定さが残ります。 仮に契約満了で更新なし、となった場合に、改めてフルタイムの雇用契約を探さなければなりません。 小学校に上がった場合に、共働き家庭では学童保育を利用するケースが多いでしょう。学童保育には自治体で運営するものと民間が独自に提供しているものがあります。自治体主体の場合は、学校の近くにあり、費用も低額で利用できますがフルタイム勤務が前提なので、保育園入園と同様の心配が残るでしょう。 民間で運営している学童保育は、保護者の勤務状態などの条件はありませんし、英語教育や体育など、学童時間に有意義なサービス提供を謡っているところなどは高額になります。これらを考えると、賞与や昇給がある正社員のほうが費用面からも条件面からも子育て支援の選択肢が広がると考えられます。