2024年ベストスマホ? 撮ってて楽しかった“ほぼカメラ”な「Xiaomi 14 Ultra」を振り返る
Xiaomi 15 Ultra(?)に期待すること
LeicaとXiaomiのコラボは22年の12Sシリーズから始まったが、Leicaコラボを大々的にアピールしたXiaomiスマホは長らく日本ではお目にかかれなかった。12S登場の少し前にシャープがLeicaとのコラボをスタートさせており、独占ライセンスの関係か、当時の日本向け戦略の影響があったのかもしれないが、14シリーズになってようやくXiaomi本気のカメラスマホを日本でも体験できるようになった。 では後継機(Xiaomi 15 Ultra?)に期待することは何か。個人的には望遠カメラの大型化を挙げたい。 最近、望遠カメラの「大型センサー化」がトレンドになりつつある。一般的に、薄いスマホのボディに短い/長い焦点距離のレンズを組み込もうとすると、センサーサイズが犠牲になる。一眼カメラの望遠レンズが、焦点距離と明るさに応じてデカくなるのと同じで、光学系をコンパクトにするなら、センサーは小さくする必要がある。そこで、ほどほどの倍率&光学系の改良で、望遠用のセンサーを大型化させることで、高感度性能やダイナミックレンジ性能を引き上げる流れが来ている。 イメージセンサーを外販するソニーも決算会見で同様の指摘をしており、カメラの高性能化に伴い、サブカメラ(超広角・望遠)の大判化が進むと予測している。 実際、中国Oppoが最近国内に投入した「Find X8」の望遠カメラは、世界初をうたうWプリズム型の光学系を使うことで、1/1.95インチの大型センサーを搭載。シャープの「AQUOS R9 Pro」は1/1.56インチ、中国VivoのX200シリーズでは無印モデルが1/1.95インチ、Proモデルは1/1.4インチという、望遠カメラとしては大きなセンサーを搭載している。いずれも3倍前後のズーム域だ。 Xiaomi 14 Ultraでは、13mmの超広角、75mm/120mmの望遠ともにIMX858という、ソニーの1/2.51インチセンサーを使っている。広角の1インチと比べると小ぶりなので当然性能差も大きい。ぜひ後継機では先述の2倍ズーム時のディティール向上に加え、他社と同じく「センサー格差」の改善を期待したい。特に75mmはポートレートでも使いやすい画角なので、クオリティアップは大歓迎である。 とはいえ、14 Ultraでも画質は十分満足するレベル。特に、階調や画作りはスマホとして1段上のステップに上がっている。発売から半年経ったためか、格安で販売されることも増えており、「Suica非対応でも構わないのでカメラがきれいなスマホが欲しい!」というニーズなら、Xiaomi 14 Ultraは十分選択肢に入る。何より撮ってて楽しいので、グリップ付きの「Photography Kit」をオススメしたい。
ITmedia NEWS