じつは日本人にとって、「疲労回復」のために「最適解」といえる「大豆の発酵食品」
納豆で疲労を回復する
疲労回復物質として最近注目されているのが、アダプトゲンやポリアミンがある。 アダプトゲンは自律神経のバランスを整え、ストレスに疲労を軽減する。ストレスが原因の不眠や不安、倦怠感も改善するため、インフルエンサーで有名モデルのBella Hadid(ベラ・ハディッド)がアダプトゲン入りドリンクを販売したり、検索語彙のトレンド入りしたりとアメリカでちょっとしたブームになっている。 脳の疲労に最適だが、含まれているのがヤマブシタケや冬虫夏草、クコ、霊芝、朝鮮人参、マカ、エゾコウギ、ホーリーバジルといった薬草がほとんど。逆に言えば、昔の人は疲労回復に効く薬草を良く知っていたことになる。 食品で摂るには抹茶、シソ、銀杏が知られている。より効率よくとろうと思うとサプリメントを使うしかない。 ポリアミンはネバネバに含まれている物質の総称で、細胞の成長因子として働き、アンチエイジングからも注目されている。納豆のような豆類やカキのような貝類、小麦胚芽やブルーチーズ、レバーなどに含まれる。また腸内細菌が合成するので、腸に良い食事をすると合成力が高まる。アルギニンを摂るとさらに合成力が高まるという(※1)。アルギニンは男性ホルモンの原料で、大豆やマグロ、鶏卵などに多い。 併せて考えると、大豆の発酵食品である納豆食べるのが日本人の疲労回復には最適解ということになる。ポリアミンとアルギニンが多い納豆には、さらにビフィズス菌のエサになるオリゴ糖が含まれているからだ。納豆の粉末でビフィズス菌が増えたという研究もある(※2)。 ※1「個々の腸内細菌の生き残り戦略が組み合わさることで、機能性物質ポリアミンが産生されていることを発見」(京都大学プレスリリース 2018年6月27日) ※2「佐賀県江北町sonomono納豆菌による納豆粉末の摂取による腸内細菌叢の変動調査」(佐賀県江北町ソノモノラボ プレスリリース)