名古屋市教委の新年度人事「今はできんわね」 河村市長が会見で凍結示唆
名古屋市教委の新年度人事「今はできんわね」 河村市長が会見で凍結示唆
名古屋市の河村たかし市長は26日、市役所で定例記者会見に臨んだ。名古屋市教育委員会が長年にわたり教員団体から校長らの推薦名簿とともに金品を受領していた問題を巡り、新年度の教育委員会人事を「仮置き(据え置き)にしたい」との意向を示した。市立小中学校の校長や教頭らを含めた人事異動が凍結されることになり、市教委は「市長の意見も踏まえて検討する」としている。 【動画】名古屋・河村市長が定例会見(2024年2月26日)
調査検証チームが動き始めるも新たな問題が次々と
この問題では、市が設けた調査検証チーム(座長・寺脇研京都芸術大学客員教授)の初会合が21日に開かれ、実態の解明や人事への影響の有無などを調査する。一方、金品の受領は当初明らかになった教職員課だけでなく、生徒指導などを担う指導室でもあったとの報道もあり、市教委内部で詳細の確認が行われている。 調査検証チームは年度内にも中間報告を取りまとめるとしているが、例年だと3月中旬には新年度の市教委事務局や市立校長などの教職員人事が固められる。河村市長は「今はできんわね。新たにこんなこと(問題)が出てきたということになって辞めさせなきゃあかんとか、そうなるといかんもんで」とし、「もう少し調査が進んで、一定の人事的にきちんとした評価ができるようになるまでは仮置きにしておくよりしょうがないんじゃないか」と述べた。
名古屋城の市民説明会、日程決まらず「早う相談しておきます」
名古屋城天守閣木造復元事業を巡り、河村市長は先月29日の記者会見で、昨年6月に開かれた市民討論会での差別発言を検証する委員会の中間報告が出れば、あらためて市民向け説明会を「年度内にやらなあかん」と明言していた。しかし、実際に中間報告が出た後も名古屋城管理事務所に具体的な指示はせず、日程が決まっていないことを明らかにした。 河村市長は「普通はここ(記者会見)で言ったやつはあらためて指示せんでも役所は(やると)言うもん。いっぺん早う相談しておきます」と述べた。 (関口威人/nameken)