【大型の台風21号】非常に強い勢力で沖縄直撃か 3連休に本州接近の予測結果も
大型の台風21号は、次第に暴風域を伴い「非常に強い」勢力へと発達して、31日(木)にかけて沖縄の南付近へと進む見通し。その後、「非常に強い」勢力を維持したまま週後半にかけて、沖縄を直撃するおそれがある。また、コンピューターの計算結果の1つでは、3連休となる11月最初の週末にかけて、台風21号が本州付近に近づく可能性が示唆されている。
台風21号 非常に強い勢力へ
26日(土)午後3時現在、大型の台風21号は強風域を伴い、フィリピンの東を時速35キロメートルで西へ進んでいる。中心の気圧は996ヘクトパスカルで、中心付近の最大瞬間風速は25メートルとなっている。 台風21号は27日(日)にかけても西寄りに進む見通し。週明けには進路を北寄りに変え、次第に暴風域を伴いそう。その後、30日(水)には「非常に強い」勢力にまで発達し、31日(木)にかけて「非常に強い」勢力を維持したまま、沖縄の南付近まで進む見通しだ。
沖縄は週後半中心に荒天のおそれ 早めの対策を
台風21号は、31日(木)には中心気圧が945ヘクトパスカルにまで下がり、中心付近の最大瞬間風速は60メートルという暴風が予想されている。予報円はまだ大きく進路は明確に定まってはいないものの、沖縄周辺の海面水温は28~29℃と平年より1.5℃前後高くなっているため、台風21号は「非常に強い」勢力を維持したまま週後半にかけて沖縄を直撃するおそれがある。
台風21号が「非常に強い」勢力を維持したまま最接近する場合、沖縄では一部の住宅が倒壊するような猛烈な風が吹き、大荒れの天気となるおそれがある。台風が接近する前に、風に飛ばされやすい物は家の中に片付け、しっかりと固定するなどの暴風対策を済ませた方がいいだろう。また、浸水対策として雨どいや側溝の掃除なども済ませるようにしたい。
本州接近し異例のコース辿る可能性も
来週は本州付近に秋雨前線が停滞する見通し。秋雨前線に向かって、台風21号周辺の暖かく湿った空気が前線に流れ込み、前線の活動が活発になって台風から離れている本州付近でも雨の量が多くなるおそれがある。
また、コンピューターの計算結果の1つでは、台風21号は沖縄など南西諸島に接近したのち、3連休となる11月最初の週末にかけて本州付近に近づく可能性を示唆している。万が一11月に台風が上陸すれば、1990年の台風28号以来、実に34年ぶりの異例のコースとなるおそれがある。今後も最新の情報に注意が必要だ。 (気象予報士・鈴木悠)