大阪急性期・総合医療センター「サイバー攻撃」によるシステム障害で診療停止 ビットコインでの身代金要求も
完全にサーバーが暗号化されたという形
別の報道陣からは「原因としてはメールでファイルを開いて感染したなどは考えられるか」という質問があった。 それに対し、同病院の情報企画室の上野山亮サブリーダーは「今のところパソコンにはそういったものは出ておりませんので、完全にサーバーが暗号化されたという形で、それらのデータも参照できない状況です」と述べた。 また「病院としてサーバーの管理など落ち度はなかったか」という質問には「特に問題ないと思います」と答えていた。
影響人数は31日だけでも600人から1000人の間と予測
今回のシステム停止による影響人数について、同病院は現時点では把握しきれていないが、おおよその数字として、入院患者と31日に直接外来に来た患者を含め、600人から1000人の間と予測されるとしている。 この数字について岩瀬病院長は「こういう状況にあるため、11月1日以降予定が入っている患者さんを可能な限り洗い出して、患者さんに明日の予定をずらしていただくなどの連絡をきょう1日試みましたが、今は予定表一つだすのもシステムがダウンしていると、明日どんな患者さんがうちに来られる予定なのかを一覧表を把握することすらできない領域がたくさんあります。情報すら得られなかったことを診療に影響したというふうにカウントしました」と説明した。
ただ、現在は1週間先のカルテ予約情報もないため「これは1000ではなくて、実は1万とお答えすべきなのかもしれませんけども、とりあえず、いま目の前におられる患者さんのカルテ情報を見ることができなくなった数です。間接的に影響している数も入れると、申し訳ありませんが、想像もできません」とも述べていた。
会見の最後には、同病院の嶋津岳士総長が「このたびはこのような電子カルテシステムの障害を生じまして、患者様をはじめ関係者のみなさまにも多大なご迷惑とご心配をおかけして誠に申し訳ございませんでした。感染ルートあるいは被害の程度、復旧に要する日時については、分かりましたらご報告をさせていただきたいと思います。申し訳ございませんでした」と話し謝罪した。