車椅子ユーザーが自ら出かけて作ったバリアフリーマップ
こうした困りごとは実際に利用した当事者でないと分かりにくい要素です。 欠端さんは文化施設や公園などでも、このように細かく調べてサイトに掲載し、それによって車椅子ユーザーにとって、かゆいところに手が届くような 具体的で有益な情報のあるサイトになっていることが分かりました。 欠端さんはこうした情報を社会にフィードバックして、今後のバリアフリー充実に反映させられればと言っていました。 欠端厚志さん 「僕はかなり重度な障害で、世の中に僕が泊まれるホテルは本当に全国で数軒です。電動ベッドかつサイドレールが割れてるタイプじゃないと乗り移りできないので。それに対比して、何かで聞いたことあるのはペット歓迎のホテルって1万室ほどあるそうです。重度障害の人間が泊まれるホテルがペットに比べて1万分の5ぐらいの歓迎率って、ペットOKなのに車椅子はダメなのか?って思うしかないですよね。そういうところにバリアフリーの『偏在』があるんですよ。でも、そういう部分には、泣き寝入るしかないのが現状です。ただ、施設側がもし『あ、彼に使わせられないで帰っちゃったな』っていう失望を持ったとして、それが僕に続く人間が 2人3人4人10人、100 人といれば、施設側も『みんな失望させて帰っちゃうな、これは改善したい』と思うかもしれない。そう思われたら正解なんですよ。それに対して車椅子ユーザーが、最初から出かけなさすぎるから解消されない事情も若干あるんじゃないのかと感じます。だから、もっと車椅子ユーザーに外出してもらうために『バリアフリーマップ』はあると思ってます」 こうしたサイトの情報から、施設側が気づく改善点も多いと思います。 バリアフリーの「偏在」が解消されて車椅子ユーザーにとって外出が負担にならない社会にしたいと思いました。 ■年末年始。神社やお寺のバリアフリー状況は? ところで年末年始、初詣に出かけたい車椅子ユーザーもいると思うので、欠端さんに関東圏の有名な神社やお寺のバリアフリー状況を聞きました