【チーズ市場】消費マインドが多様化 家計に優しい食べ方提案も
チーズの1世帯当たり消費の推移
種々のコストアップや円安の進む為替相場、2度の値上げなど複合的な要因が作用し、国内のチーズ市場はまさに「逆光」の中にある。巣ごもり消費で特需を経験した2020年度から一転し、生活防衛意識の高まりから家庭用は漸減傾向。一方で人流の復活で回復基調にある業務用だが、ここにきて感染者数がまたまた急増し、ユーザーのコストダウン志向が高まってきたりしていることから、ボリュームの回復はまだ楽観を許さない状況といってよい。主要輸出国・地域でもウクライナ危機や景気後退などが影響。国際相場の動向には注視が必要だ。国内に目を向けると、酪農生産基盤強化の観点からもチーズ消費の拡大は必至だが、現状は冷え込んだ需要をいかに回復させるかが急務だ。逆光は被写体に暗い影を落とすが、別の角度から光を当てることでさまざまな表情を映し出す。これまでとは異なる食べ方や商品の提案を各社積極的に進めており、消費者マインドの多様化したチーズ市場に新たな光を当て始めている。
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日本食糧新聞社