生前贈与で「定期預金を名義変更」しても課税対象となる?…知っておくべき贈与税の“6つの非課税枠”
定期預金の名義変更の方法は?
実際上、定期預金の名義変更は、相続や結婚・離婚・改名の場合以外はできません。ここでは、生前贈与と相続による名義変更の手順と必要書類を解説します。 生前贈与による定期預金の名義変更の方法 生前贈与の場合、親の定期預金を解約して、子の口座に預け替えるかたちで名義変更を行います。以下の手順を踏みます。 1.親の預金を解約 親名義の口座を解約し、預金を払い戻します。 2.子の口座に預け替え 新たに子の名義の口座を開設し、解約した預金を入金します。 相続による定期預金の名義変更、必要書類・手順 相続による定期預金の名義変更の方法、必要書類・手順について見てみましょう。 ゆうちょ銀行の場合 (1)相続の申し出 被相続人が亡くなったことを「相続確認表」に記入し、ゆうちょ銀行または郵便局に提出します。相続確認表のフォームは銀行のウェブサイトからダウンロード可能です。 (2)「必要書類のご案内」の受取り 提出後、専門部署(貯金事務センター)から必要書類の案内が郵送されます。 (3)必要書類の準備 ご案内に従って相続手続きに必要な以下の書類を準備します。 1.相続確認表 2.貯金等相続手続請求書 3.被相続人の出生から亡くなるまでの連続した戸除籍謄本(法務局発行の「法定相続情報一覧図の写し」があれば、3と4の提出は原則不要) 4.相続人全員の戸籍謄本(被相続人の死亡日以後の証明日のもの) 5.相続人全員の印鑑登録証明書(6ヵ月以内のもの) 6.遺言書(遺言がある場合)や遺産分割協議書(遺産分割協議をした場合) 7.被相続人の定期預金の通帳や証書、届出印 8.代表相続人(名義変更を受ける相続人)の本人確認書類(運転免許証等) 9.相続人以外の人が代理で必要書類を提出する場合、ゆうちょ銀行専用の委任状が必要 (4)必要書類の提出 準備した書類を窓口に提出します。 (5)相続払戻金の受取り 名義変更後、代表相続人の口座に相続払戻金が入金され、通帳や証書が郵送されます。 ゆうちょ銀行以外の金融機関の場合 (1)相続の連絡 口座を持つ金融機関に被相続人の死亡を伝えます。 (2)必要書類の準備と提出 ゆうちょ銀行で準備した書類に加え、金融機関指定の払戻請求書を準備して提出します。 (3)相続払戻金の受取り 必要書類提出後に名義変更された代表相続人の口座に相続払戻金が入金されます。
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