20世紀の名俳優、イングリッド・バーグマンに学ぶ気品あふれるドレスアップ【後編】
生涯で3回結婚し、愛と映画に生きた俳優、イングリッド・バーグマン。知性あふれる美貌と研ぎ澄まされた演技、そして映画で見せた美しい装いは、今もなお注目されて続けています。前編では最初の結婚から、ヒッチコック作品への出演、そしてロッセリーニ監督との大スキャンダルまでをクローズアップ。後編ではその後を年代順に紹介していきます。ぜひ、前編も併せてチェックして。
双子を出産/1954年
ロッセリーニと結婚後、1954年には双子も出産。写真はサンタ・マリネッラにある一家の別荘の庭で報道陣に初お披露目したシーン。ドット柄のドレスをまとい、出産前と変わらぬエレガンスが漂っています。
映画『追想』/1956年
ハリウッド復帰作となった映画『追想』でロシア帝国の皇女を演じ、2度目のアカデミー主演女優賞を受賞。リボン風の装飾があしらわれたドレスに、ロンググローブを合わせたドレスアップは、皇女らしい上品さとエレガンスを感じさせます。
映画『恋多き女』/1956年
レースでトリミングされたハイネックのスレンダードレスに、黒のグローブを合わせた貴族風のスタイル。チュールやフェザーがあしらわれたボリューミーなハットが迫力満点です。
映画『無分別』/1958年
ケーリー・グラントがイングリッド・バーグマンをエスコートするワンシーン。ウエストをキュッと絞ったボリュームたっぷりのドレスが正統派エレガントな雰囲気。パールのネックレスがデコルテを上品に演出しています。
プレミア/1958年
映画『六番目の幸福の宿』のプレミアでは、シルキーな白ドレスに、花の装飾の付いたショールを羽織って。この頃、世間を騒がせたロベルト・ロッセリーニとの結婚生活が破綻。1958年にスウェーデンの演劇プロデューサー、ラルス・シュミットと3度目の結婚を果たし、再び世間を騒がせました。
ポートレート/1960年代
センター分けした前髪をサイドに向かってうねらせニュアンスを出した高さのあるアップヘア。中央にあしらったビジューアクセ、ダイヤモンドのジュエリーが、王女のような気品と華オーラを漂わせています。
映画『訪れ』/1964年
カンヌ国際映画祭でプレミア上映され、パルムドール賞にノミネートされた映画『訪れ』。裕福な女性カーラを演じたイングリッドは、真っ白なスーツに、白のハット、パールのネックレスを合わせた優雅なスーツルックを披露しました。
舞台「より豪華な館」/1967年
舞台「より豪壮な館」で21年ぶりにブロードウェイに復帰。シンプリシティ漂うVネックのドレスは、バルーン状に膨らんだ袖がアクセントとなっています。 ※記事初出時、本文の一部に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。