「大ゴッホ展」が上野の森美術館ほかで開催。名作《夜のカフェテラス》や《アルルの跳ね橋》などが数十年ぶりに来日!
約2年に及ぶ大規模な全国巡回
19世紀後半のポスト印象派を代表する画家、フィンセント・ファン・ゴッホの大規模な巡回展が開催される。本展は神戸市立美術館を皮切りに、福島県立美術館、上野の森美術館へと巡回。会期は第1期と第2期に分かれており、2025年9月~2028年1月まで約2年間にまたがる大規模な巡回が行われる予定だ。 今回の「大ゴッホ展」のみどころは、日本で数十年ぶりに公開されるクレラー=ミュラー美術館所蔵の名品の数々だ。同館は約90点の油彩画と約180点の素描からなる、世界で2番目に大きいゴッホ作品のコレクションを収蔵・展示しており、今回はその一部が紹介される。 第1期では《夜のカフェテラス》(1888年)、《自画像》(1887年)をはじめとする、初期のオランダ時代から数多の傑作を生みだしたアルル時代までのゴッホ作品約60点や、同館が所蔵するクロード・モネ、オーギュスト・ルノワールら印象派の巨匠の名作が展示される。 つづく第2期では、《夜のカフェテラス》と並ぶゴッホの最高傑作《アルルの跳ね橋》(1888年)が展示され、アルル時代から晩年までの活動が総観される。オランダの国宝である同作品は、貸し出されることが非常に稀で、日本での公開は約70年ぶりになるという。 神戸では阪神・淡路大震災から30年、福島では東日本大震災から15年の節目の年に取り組む事業として企画された本展。困難な人生を歩みながらも、決して創作をあきらめなかったゴッホの作品はいまのわたしたちにどのようなことを語りかけてくるだろうか。
Art Beat News