「民間PCRセンター」どう選ぶ? 東京都医師会が助言
(3)逃げないで
(3)については「これが一番大切なお願い」だと強調した。 陽性との診断を受けたときには「慌てず冷静に」対処し、その検査センターが提携している医療機関に相談して「保健所に発生届を出していただきたい」。 というのも、新型コロナウイルス感染症は、感染症法に則った「指定感染症」であり、医師が診断して感染が確認された場合には「速やかに保健所に届け出て指示を仰がなければいけない」(黒瀬氏)からだ。「感染が分かっているのに届け出をしなかったり、保健所の指示を守らなかったりした場合は法律に抵触する可能性も出てくる」とも言及した。 万が一、検査センターに提携している医療機関がなかった場合などは「かかりつけ医」に、「かかりつけ医」がいない場合は近所の医師に相談することを求めた。そこで「もう一度検査した方がいい」と判断された場合は「行政検査」として無料でPCR検査を受けることができる。 想定される最悪のパターンは「陽性の診断を受けたことを隠してしまう」ことだという。「会社にバレたり学校にバレることは立場上まずいということで、送られてきた結果を見なかったことにしてしまう。そういう人が出てきてしまうと大変なことになる。そこから市中感染を広げていくことになる」。ぜひ逃げないで、医師に相談してほしいと呼びかけた。 近くの診療所に相談する際には「慌てていきなり飛び込むのではなく、まずは電話してほしい」と指摘。事前連絡なく来院すると、コロナ以外の患者との導線が重なるなど院内での感染リスクが高まるためで、医療機関の指示に従い、できるだけ公共交通機関を使わないで受診してほしいとした。
唾液を郵送して検査するサービスは?
民間検査の中には、自分の唾液を検体として郵送し、検査してもらうサービスもある。これについては「唾液を採って郵送するその過程で検体が傷んで、正確な検査に資することができないんじゃないかという疑問は強く感じている」「国立病院レベルとのコラボレーションでやっていて治療につなげているところもあれば、やりっ放しのところもあり、玉石混交の状態」との見方を示した。