かんぽ不適切販売問題 日本郵政らが会見(全文6)現場の問題を社長は知らなかった
疑問に思わず直さなかったのはなぜか
東洋経済新報社:もう1点、横山社長に確認したいところであるんですけど、特別調査委員会の報告の中で、郵便事業に関しての報告は、件数だとか経緯だとか内容だとかそういったところ、不祥事件については詳しく報告があったというところなんですけれども、かんぽ、ゆうちょに関してはその報告はなかったと。件数だけ報告して終わっていたというふうに役員の方が言っていまして、そこについて、そこをそのまま放っておいた、疑問に思わず直そうとしなかったのはなぜなのかな、というのを伺いたいです。 横山:申し訳ありませんけど、もう一度。郵便事業に関して? 東洋経済新報社:郵便事業の不祥事件に関しては、件数だとか経緯だとか内容だとか、詳しく説明が取締役会ではあるというのですが、ただ、かんぽ、ゆうちょに関しては、それは件数のみであるというところで、そこについて詳しく内容とか経緯を確認せずに放っておいたのはなぜなのかな、というのを。 横山:郵便事業だけではございませんで、それぞれの事業において、同様に、私どもの役員会等では報告をしているというふうに認識しております。事業において区別しているということは、私はそういう意識はございません。 東洋経済新報社:横山社長としては、そういう意識はないというところですか。 横山:はい。 東洋経済新報社:ちゃんと報告は受けていたという。そうですか。 司会:よろしいでしょうか。本日、第1部含めまして、大変長い時間、また遅い時間にもなりましたので、最後お1人、ご質問を承りたいと思いますので、何とぞご理解のほどよろしくお願いいたします、申し訳ございません。真ん中のブロックの3列目の。
取締役は誰一人知らなかったのか
朝日新聞:すいません、朝日新聞の藤田と申します。長門さんと植平さんにお尋ねします。今回、問題の実態を役員の皆さんが把握できていなかったということは明らかで、そのことが、その前に、事実関係としては、今日、取締役会や経営会議で議題になってなかったというご説明は先ほどありましたが、取締役の皆さんが例えば個別に相談を受けたりとか、あるいは役員の方も含めて、取締役が誰一人知らなかったのか、あるいはこの程度まではご存じだったのか、お2人が認識している事実をまずは教えてほしいのが1つです。 それと取締役の責任として実態を把握できていなかったこと、あるいは実態を把握できるような体制を築いていなかったこと、それはなぜ、そうなったというふうにお2人が考えているのか、ぜひ株主、投資家の方も意識してご説明いただければと思います。よろしくお願いします。 長門:この種の、この種のというか、乗り換え問題、このかんぽの問題について日本郵政、持ち株会社の取締役会での取締役の発言で、俺、こういうの聞いたぜ、大丈夫かい、という問題提起があったことは一度もありません。ただしNHK「クローズアップ現代」、昨年の4月24日報道があったときに何人かが見ていらっしゃって、大丈夫か、おい、と、こういうことがあって、というような質問をされた方は1、2いらっしゃいました。正式な取締役会ではなくて、その前後でお会いしたときなんかに言われたことがあります。