G7広島サミット「核兵器なき世界に向け、メッセージ発したい」岸田首相会見1月4日(全文2完)
国際社会をどのようにリードしていく考えか
記者:よろしくお願いします。NHKの唐木と申します。日本は今年、G7の議長国です。ロシアのウクライナ侵攻は収束の糸口が見いだせないまま間もなく1年を迎えようとしています。G7を含め、国際社会をどのようにリードしていくお考えでしょうか。そして自身の手腕で侵攻停止を実現することは可能だと考えますか。また、5月には岸田総理大臣の地元でもある被爆地広島でG7サミットを開催する予定です。どのような会議にしたいとお考えでしょうか。よろしくお願いいたします。 岸田:まずG7として取り組む課題、これはたくさんあります。世界経済についても議論を行わなければなりません。また、ウクライナ、あるいはインド太平洋といった地域情勢について、さらには核軍縮、気候変動、あるいは保健、開発といった地球規模の課題、さらには経済安全保障、こうした課題も重要な議論となると思います。G7の議長国としては、こうしたさまざまな課題をリードしていかなければならないと思いますが、その中にあっても、今、ロシアによるウクライナ侵略が行われ、国際秩序の根幹が揺るがされています。こうした力による一方的な現状変更は、世界のどこであっても許してはならないという強力なメッセージを示すこと、これは今回のG7広島サミットにおいて大変重要なメッセージになると思います。併せて、わが国は唯一の戦争被爆国として、ロシアによる核による威嚇、これは断じて受け入れることはできない。核兵器のない世界に向けてもG7として世界にメッセージを発することがG7広島サミットでできればと思っています。 そしてウクライナ情勢の今後の帰趨につきましては確たることを申し上げることはできませんが、まずはロシアに対する制裁、そしてウクライナ支援、これをあらためてしっかりと確認するとともに、グローバルサウスといわれるような国々、要は中間国に位置する多くの国々とも連携し、思いを1つにして、停戦に向けて、平和に向けて努力するべきだというメッセージを世界に広げていく、こういったことが停戦にもつながるということになると思います。ぜひG7からそういったメッセージを世界に広げていく、こういった手掛かりをつかむことができればと思っています。以上です。 司会:それでは最後に三重県政記者クラブの代表の方からご質問をお受けいたします。