石破総理が“裏金議員”を一部非公認へ 野党は「国民の目を欺く弥縫策」と反発 政治ジャーナリストの二木啓孝氏「野党は小選挙区で一本化しないと自民党を利する」
石破総理は次の衆院選で、裏金事件で問題になった議員らは比例重複を認めず、一部は公認もしない方針を示しました。 党内融和を優先していたとみられる石破総理が下した議員への厳しい決断。舞台裏で一体何があったのでしょうか。政治ジャーナリストの二木啓孝(ふたつき・ひろたか)さんとともに紐解きます。 【石破総理ブレブレの真相は?】“裏金議員”を一部非公認へ 政治ジャーナリスト解説
わずか2日後に急転 自民党“裏金議員”6人を非公認へ
当初、自民党執行部は「原則公認」とする方向で調整していましたが6日、石破総理は「結果として相当程度の非公認が生じることとなる」として裏金問題で重い処分を受けた議員ら一部を次の衆院選で公認しない方針を示しました。 非公認となる見通しなのは、党員資格停止処分を受けた3人と、1年間の党役職停止で政治倫理審査会に出席していない3人の少なくとも6人です。 さらに「地元での理解が十分に進んでいないと判断される者」についても非公認とするとしています。 ――Q.石破総理の判断がぶれた理由は? 二木さん:「石破総理のキーワード“納得と共感”の方向がぶれてしまっていることが原因です。総裁選では党員や国民に向けた“納得と共感”。組閣では党内に向けた“納得と共感”でしたが、その後、世論調査で悪い結果が出たので、石破総理はもう一度国民に向けた“納得と共感”で、公認・非公認を増やしていった結果、党内からは反発が起きています」 ――Q.非公認条件として挙げられた『地元での理解が十分に進んでいないと判断される者』とは? 二木さん:「簡単に言えば、その選挙区で通るかどうかということです。この人たちは来週あたり公認申請したときに、党本部から『落選する』または『当選は危うい』と判断されれば公認されません」 ――Q.「旧安倍派を排除する動きでは」という声もあるが? 二木さん:「党内では、特に旧安倍派は猛反発しています。安倍派が解散して、さらに力がそがれる上に、当選回数の少ない議員は次の選挙でどうなるかわかりませんから。一方で、裏金と無関係の人からは『良かった』『一緒にされたらたまらない』と歓迎する声もあります」
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