「クリスマスっぽい」 クリスマス広告 はもはや時代遅れ? デジタルがクリスマスをどう変えたのか
1年の勝利がかかった時期
「クリスマス広告が重要であることに変わりはないが、それをめぐる考え方は変化している」と、グッドフィート(Good Feet)のチーフブランドオフィサーを務めるダグ・ザーキン氏は話す。「キャンペーンの開始が年々前倒しになるなか、溢れるような広告のなかで頭ひとつ抜けるには、これまで以上の努力を要する。重要なのは、いつ始めるかではなく、変容する消費者の心情にどう寄り添うかということだ」。 確かにその通りだが、多くのマーケターにとって、キャンペーン期間の長期化はきわめて重要だ。今年の勝利はおそらく、鍵となる年末の8週間をものにできるか否かにかかっている。そして勝利の行方を握るのは、これまでにため込んだリソースだ。今年前半、景気の先行き不透明感から多くの企業が広告支出を手控えた。しかしここに来て、大きな成果で一年を締めくくる、あるいは前半のダメージを回収することを期待して、主要な広告機会への追加投資を検討する企業が増えている。 「総額として見れば、前年と比べてそれほど大きな支出増ではないかもしない。しかし多くの企業で、年間予算に占める広告費の割合が第2四半期で減る一方、第4四半期で増える傾向が見られる」とザーキン氏は指摘する。「大幅な予算増の場合、第4四半期の媒体費が前年同期比で10%から20%増といったところだ。2022年第4四半期の支出が1000万ドルだとして、今年は多くのブランドが経済的な問題で上半期の支出を手控えた分、第4四半期に1500万ドルから2000万ドルを支出している」。 [原文:Here is the anatomy of the 2023 Christmas ad season] Krystal Scanlon(翻訳:英じゅんこ、編集:分島翔平)
編集部