<「光る君へ」の足跡>視聴者にとっても“愛すべき弟” ショッキングだった“突然の別れ” 姉思いな惟規を好演し続けた高杉真宙
吉高由里子さんが主演を務めるNHK大河ドラマ「光る君へ」(総合、日曜午後8時ほか)。ドラマは、最終回「物語の先に」の放送を残すのみとなったが、個性豊かなキャストによる名演、名場面が、この1年間で数多く生まれたことは間違いないだろう。ここでは、 【写真特集】高杉真宙の直筆だった!? 惟規の辞世の歌、公開! 泣ける!!場面カット一挙公開
主人公・まひろ(紫式部)の弟・藤原惟規(のぶのり)と、役を演じた高杉真宙さんの足跡(活躍)をたどりたいと思う。
◇あえて空気を読まない発言も少なくなく
高杉さんは「平清盛」(2012年)以来、12年ぶりの大河ドラマ出演。第2回「めぐりあい」から惟規役として登場し、まひろとは対照的に勉学が苦手で、ひょうひょうとしていながらも、常にまひろのことを気にかけている“姉思いな弟”を好演し続けた。
言い回しは現代語に近く、のんびり屋な性格も手伝ってか、今風に語尾を伸ばして話すこともしばしば。いい意味で“軽さ”のあるキャラクターで、いるだけで場が明るくなったり、風遠しが良くなったりと、出番以上に作品にとってなくてはならない、まひろら家族にとっても、視聴者にとっても“愛すべき存在”となっていった印象だ。
シーンとしては“姉上”まひろとの会話が多く、あえて空気を読まない、“芯を食った”発言も少なくなかった惟規。
その役回りについて、高杉さんは「(佐々木蔵之介さん演じる)宣孝さんの浮気現場を見たときの話をしたときも、姉上を思っての言動だったり。やっぱり家族が一番大切で。家族を思って言ったことが災いを招いてしまったりもしますが、一番は姉上、父上のためというのが大きかったと思います」と話している。
◇身分違いの恋に身を焦がすシーンも
そんな惟規の活躍(?)で忘れてはならないのが、第35回「中宮の涙」で描かれた斎院の中将とのラブロマンスだ。
恋人との密会がバレて、身の危険にさらされるが、まさかの「歌」を詠んで回避と、この展開について、高杉さん自身は「ギャグ」と捉えていたものの、身分違いの恋に身を焦がす惟規の情熱的な一面が垣間見えるシーンにもなっていた。