失敗しない!素敵な庭をつくるには?家を建てる前に知っておきたい13のポイントを建築家・造園家7人が解説
せっかく庭をつくるなら、素敵な空間にして沢山活用したいもの…。そこで設計段階で知りたい庭づくりにおける質問をピックアップ。 素晴らしい庭を手掛ける建築家と造園家が出したそれぞれの最適解を紹介します。 【写真で素敵な庭を見る】7人の建築家・造園家が説く庭づくりのポイント
1 庭を部屋の一部のような 居心地にするにはどんな工夫をすべきでしょうか?
「屋根付きテラスをつくり、屋外を積極的に楽しめるようにする」(建築家・高橋昌宏さん)、「室内と庭が一体的につながる床や壁がつくれるなら同素材で仕上げる」(建築家・小川博央さん)、「庭でも室内家具を使う」(建築家・谷尻誠さん)といったアドバイスは取り入れやすい手法です。 また、近年よく使われる“中間領域”という言葉もヒントになり得ます。 「完全な内部、完全な外部ではない、中間に位置する縁側的な領域があるとコミュニケーションの場として最適」(建築家・高取愛子さん)、「中間領域に屋根があると内部のような使い方ができますし、逆に内部でありながら外部のような世界を生み出すことも可能。中間領域を魅力的にデザインすると暮らしに彩りを与えてくれます」(建築家・松山将勝さん)という回答のように、庭を魅力的な部屋にするには、建築家の中間領域に対する設計力が大きく影響するようです。
2 夕方、夜の庭も楽しみたい場合、照明や演出などにどんな工夫が必要ですか?
照明自体は完成後に対応できるものもありますが、当然のことながら設計時から計画できると完成度がアップします。 「計画の初期段階から照明を決めることが重要。室内と庭の明るさのバランスを図るために室内の光を調光。ガラスへの室内の映り込みもなく、視覚的に内外がひと続きの空間になります。室内のダウンライトはグレアレスタイプを選定することで、ガラスへの反射や光源を見えにくくすることができます」(建築家・高取愛子さん)。 「光源はガラスに映り込まない位置に設置すること。また、庭を楽しむ場合は外を明るく、部屋を暗くできるよう調光式を採用すること。屋外はサッシ上など光源を見えない位置に設置し、季節の花や樹木に照射できる角度調整可能なものがおすすめ」(造園家・荻野寿也さん)。