更年期症状による離職者は女性46万人、男性11万人にも。「更年期ロス」を防ぐ方法を高尾美穂医師が解説
更年期ロスを防ぐために
女性にとって更年期は、人生の一つの節目で、折り返し地点でもあります。 エストロゲンの変動に振り回されて、体調が大きくゆらぐこともありますが、この時期が過ぎれば、ゆらぎによる不調を感じずに過ごせるようになるでしょう。 もちろん、更年期にもできるだけ不調に悩まされることなく過ごしたいものです。更年期ロスを防ぐためにも、自分が心地よいと思える体を手に入れるためにも、まず正しい知識を持って、正しく対処することです。 正しい知識を持つだけでも、不必要な心配をしなくてすむようになりますし、治療や対策をすることの大切さもよくわかるでしょう。あとは、それを行動に移すだけですね。 できる対策の中には、「生活習慣の見直し」も含まれます。更年期になれば、大きな不調はなくても、以前より疲れやすくなったり、寝付きが悪くなったり、食べすぎているつもりはないのに体重は増えたり……と、人それぞれ何かしらの変化があるものです。 その変化に気づいたら、それまでの生活習慣をそのまま続けていいのか、何かできることがあるのではないかと、見直しをするきっかけにしましょう。 ストイックになるということではなく、むしろ自分を甘やかす機会を持ったり、リラックス法を身につけたり、生活習慣を変える方法はいろいろです。新しい生活習慣は、思った以上に楽しいのかもしれませんよ。 高尾美穂(タカオミホ) 医学博士・産婦人科専門医。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。ヨガ指導者。女性のための統合ヘルスクリニック「イーク表参道」副院長。東京慈恵会医科大学大学院修了後、東京慈恵会医科大学病院産婦人科助教、東京労災病院女性総合外来などを経て現職。音声配信プラットフォームstand.fmでは「高尾美穂からのリアルボイス」をほぼ毎日配信し、リスナーの多様な悩みに答え、楽に生きられる考え方を届けている。 協力:新星出版社 Fun-Life! Book Bang編集部 新潮社
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