投資詐欺で約6,000万円被害!投資歴20年の男性を信じ込ませた“3つの仕掛け”とは...?急増するSNS型投資詐欺、愛知県内の被害額は約62億円
実在する会社名を騙り、利益を振り込む
投資アプリをダウンロードし、50万円を入金した男性。その後の経過について、「(アプリを)見たところ、4万2千円の利益があったんです。“大丈夫かな”と思いながら出金依頼をかけたところ、(金が)私の口座に振り込まれたものですから」と話します。なんと、アプリ上で出た利益が、実際に男性の口座に振り込まれたのです。
“アプリで利益が出ればきちんと振り込まれる” そう信じた男性は、その後も紹介される投資話をもとに、複数回にわたり、あわせて計3,650万円を入金。その際、指定された口座は毎回違うものでしたが、「おかしいと思いながら、生半可な知識であったものですから。そうなのかと(納得してしまった)」と、当時を振り返ります。
そして1カ月で、アプリ上の金額は2億円近くに。引き出そうとしたところ、LINEにて『13%のサービス料は先にお支払いいただく必要があり、お支払後に出金手続きを行うことができます』というメッセージが届きました。
サービス料として、2,343万円の要求。男性は、このお金も支払ってしまいました。 しかし、今度は『配当税がかかる』というメッセージが届き、“さすがにおかしい”と、詐欺に気づいたといいます。 だましとられた金額は、あわせて約6,000万円。入金したお金について男性は、「退職金とか蓄えです。もうこれ本当にショックでね」と心境を吐露しました。
男性をだました“3つ目の仕掛け”は、相手の肩書きでした。詐欺師がかたる会社名は、実在するものだったのです。 詐欺師に“名前を使われた会社”に実際に問い合わせてみると、「伊藤理沙という人物は在籍しておりません」という回答が。続けて、「詐欺に関する問い合わせが多く来ていて、弊社も困っています」と現状を明かしました。同会社では現在、ホームページ上で注意喚起を行っているといいます。
SNSを入り口に、犯人と会うことなく、金をだまし取られるSNS型投資詐欺。男性は「家族に話せば多分、『おかしい』と最初からそう言いましたよね。僕も(今)友達からこの話を聞いたら、『おかしいよ』と言うと思う」と話します。 男性は被害届を提出。警察が詐欺事件として捜査を進めているといいます。