代表でのアピール不足に欧州市場価値が約2億円ダウン…”崖っぷち”の久保建英が考える巻き返しプランとは?
日本代表デビューから3年がたつMF久保建英(マジョルカ)が、21歳の誕生日を迎えた4日にオンラインでメディアに対応した。後半途中から出場するも、またもや結果を残せなかった2日のパラグアイ代表戦(札幌ドーム)を「焦りが生まれていた」と振り返った久保は、右ひざの怪我で長期離脱を強いられた昨年後半が「悪い意味でのターニングポイントになった」と明言。11月のカタールワールドカップ代表入りへ向けて、6日のブラジル代表戦(国立競技場)から巻き返していくと誓った。
「今ごろは代表のスタメンで出ていなきゃいけないと考えていた」
招集されている森保ジャパンの活動期間中の6月4日に誕生日を迎えた久保が、メディアに対応するのは21歳になった今回で3度目となる。 A代表デビューを目前に控えていた2019年は対面で。コロナ禍で活動がなかった2020年をはさみ、東京五輪に臨むU-24代表に専念していた昨年、そしてカタールワールドカップへ向けたサバイバルに入った今年と、ともにオンラインで質疑応答に臨んだ。 「そんなに友達が多い方ではないので、何人かに祝われればいいかなと」 ピッチの外ではこれまでと変わらない誕生日になると苦笑した久保だったが、16歳からプロとして駆け抜けてきたピッチのなかでは「今回は計算とちょっと合わない、と思ってしまう自分がどこかにいる」と揺れ動く胸中を打ち明けた。 「漫画の締め切りではないですけど、ここではこうしていなきゃいけない、という目標みたいなものをサッカー人生である程度決めてきました。基本的にはいままで思い描いていた通りというか、何個かは遅れたりはしましたけど、それでも予想の範疇でやってきました。ただ、いまごろは代表のスタメンで出ていなきゃいけないと考えていたなかで、このままいけるかなと思った矢先にゼロからのスタートになってしまって」 カタールワールドカップをにらみ、A代表の目標を定めたのは昨年のいまごろだった。グループリーグで3試合連続先制ゴールをマークした東京五輪をへて、9月7日の中国代表とのアジア最終予選第2戦で久保はトップ下で先発フル出場を果たした。 オマーン代表に敗れた初戦で精彩を欠いた鎌田大地(25、アイントラハト・フランクフルト)に代わり、当時の森保ジャパンの主戦システム4-2-3-1のトップ下に居場所を築ける。こんな手応えをつかんだ直後に状況が一変した。 代表から戻ったマジョルカでアスレティック・ビルバオ戦、古巣ビジャレアル戦に続けて先発。前者は後半33分、後者は同アディショナルタイムまでプレーした。 しかし、好事魔多しというべきか。中2日の過密日程で迎えた9月22日のレアル・マドリード戦。主力の出場回避が考慮されたなかで、自身の保有権を持つ強豪との一戦への出場を望んだ久保は前半途中で右ひざを痛めてしまった。