久保健英がピンチ?!森保監督が「ひと皮むけないといけないとき」と異例の檄…鎌田大地と代表内序列が入れ替わる可能性も
サッカー日本代表の森保一監督(53)が9日にオンライン取材に応じ、ラ・リーガ1部で残留争いの渦中にあるマジョルカで苦闘を続けるMF久保建英(20)へ「彼が成長するにあたって、ひと皮むけないといけないときかなと思っている」と奮起を促した。 2019年6月のA代表デビューから故障時を除いて常に招集し、昨夏の東京五輪ではU-24代表の主力として重用した久保に森保監督が厳しく言及するのは初めて。対照的にブンデスリーガ1部のフランクフルトで存在感を増し、UEFAヨーロッパリーグ決勝進出に貢献したMF鎌田大地(25)を「選手として成長している」と高く評価した。 森保監督は今年に入って招集外としてきた鎌田を、6月の国際親善試合で復帰させる意向も示唆。国内4連戦で見せる両者のパフォーマンス次第では、11月に開幕するカタールワールドカップへ向けて、久保と鎌田の序列がひっくり返る可能性が出てきた。
アギーレ率いるマジョルカでも苦闘
マジョルカで苦闘する久保の現在地を、森保監督も映像越しに把握していた。 直近の戦いは残留を争うグラナダを、ホームのエスタディ・デ・ソン・モイシュに迎えた7日。2試合ぶりに先発した久保は開始早々に相手キーパーと1対1になるビッグチャンスを迎えながらも、利き足の左足で放ったシュートを弾き返されてしまった。 絶好の先制機を逃したマジョルカは2-6とまさかの大敗を喫し、グラナダと入れ替わって2部降格圏となる18位に転落した。後半40分までプレーしながらも存在感を発揮できなかった久保へ、全国紙『MARCA』は3点満点で最低評価の「0」を与えた。 マジョルカの地元紙『Ultima Hora』に至っては、開始早々のシーンを「議論の余地なし。グラナダを目覚めさせただけだった」と酷評した。批判の矢面に立たされている久保の現状について、オンライン取材で問われた森保監督はまずこう言及した。 「決定的なシーンで決めていたら、いろいろと流れが変わったかもしれない。あのような局面で決めることも含めて、まだまだ成長しなければいけないところがある」 2年ぶりに復帰したマジョルカで、久保はルイス・ガルシア前監督から攻撃陣の軸を託されていた。しかし、かつて日本代表を指揮したハビエル・アギーレ新監督が就任した3月下旬を境に、残留を争うチーム内における立ち位置も一変した。 アギーレ監督が指揮を執った6試合で、久保の先発は2度にとどまっている。才能を認めながらも、アギーレ監督は前出の『Ultima Hora』でこう語っている。 「リーダーになるにはまだ若すぎる。安定感を少し欠き、やるべきプレーをコンスタントにできていない。ひとついいプレーをしたかと思うと10分も消えてしまう」 森保監督も「彼にしかない能力を持っている」と久保を高く評価する。その上で20歳のホープが直面する厳しい現実を、あえて厳しい言葉を介して肯定した。 「プロとしてのキャリアを今後につなげていくために、輝かせていくために、おそらくアギーレさんから厳しく要求されているのではないか。要求は攻守両面にわたっているはずだし、タケ自身にとっては本当に大変だと思うけど、彼が成長するにあたって、ひと皮むけないといけないときかなと思っている」 ひと皮むける久保の姿は、森保ジャパンでも常に求められてきた。