みんなSNSに反応しすぎ...他人の「幸せそうな投稿」に振り回される人の危うい心理
SNSでキラキラした投稿を見てイラついたり、自分の生活と比べて劣等感を抱いてしまう人がいます。そうなった時は、SNSと距離をとるタイミングかもしれません。精神科医の藤野智哉さんによる書籍『「そのままの自分」を生きてみる』から紹介します。 【心が軽くなる言葉】人間関係が良くなる8か条 ※本稿は、藤野智哉著『「そのままの自分」を生きてみる 精神科医が教える心がラクになるコツ』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
SNSと距離をとるタイミング
「他人とのかかわり」というときに、今の時代、気をつけたほうがいいのはSNSです。「みんなSNSに反応しすぎ」と思ったりします。 「自分のポストにネガティブなコメントがついて凹んだ」 「勝手にグループLINEをつくられて通知が面倒」 「インスタのキラキラ女子にモヤモヤしてしまう」 こんなふうに、SNSで心がざわつくことって少なくないのではないでしょうか。幸せそうな人と自分を比べてしまったり、ネガティブな言葉に心が傷ついたり、自分でも気づかないうちにじわじわとダメージを受けてしまったりします。 でもね、幸せをわざわざアピールするのは満たされてない人です。他人の幸せを数えて妬むより、自分の幸せを数えましょう。 ネガティブな言葉がしんどくなったら、しばらく距離をとってもいい。「SNSを見るのは1日◯分以内」と決めるなど、できるだけ減らしてみてください。 たかがSNSを、「たかがSNS」と感じられなくなったときは、ネットから距離をとったほうがいいタイミングです。たかがSNSです。だって、スマホの電源を落としたらそこでおしまいですからね。それなのに、けっこうダメージを受けてしまう人も多かったりします。 それと「SNSは自分の全部を見せている場所じゃない」という感覚も大事です。SNSのあなたは、あなたそのものではありません。一部の文章、一部の写真だけが公開されているSNSを見て、あなたのことを理解できるわけがないんです。こう思えないとしたら、人生においてSNSの比重が高すぎるかもしれません。 そんなときは、リアルの世界を増やすのも手です。友人と会う機会や仕事の飲み会、なんでもいいですがリアルの世界でつながる機会を増やすことです。リアルでのつながりが増えれば、SNSの比重が減ってきて、そんなに気にならなくなるかもしれません。 そして、SNS上の悪口や批判には最も注意してください。たとえば、SNSに書いた言葉に突然批判的な言葉が返ってくるとびっくりして反論したくなるかもしれませんが、リアクションしないのがいちばんです。「反論しなきゃ」などと思わなくていいです。 僕自身の話をすれば、4年もX(旧Twitter)をやっているので、炎上したこともあれば、炎上した人を何度も見てきました。そこから言えるのは、「数日放置しておけばほとんどの炎上は収まる」ということです。 ネット上では次から次に新しい話題が提供されます。「誰でも15分は世界的な有名人になれる」という言葉がありますが、逆を返せば世界が自分に注目してくれるのはその程度ということ。良くも悪くも他人はそんなにあなたに興味をもっていません。傷つけようとしてくる人には、傷ついてないふりを。悪口を言ってくる人にはスルーでOKです。