「忘年会の幹事? 私、欠席なので先輩どーぞ」絶句する中堅社員... 「新入社員」の教育係の「苦悩」とは
「私が新入社員の頃は、右も左もわからない状態だけど、How to本を読みながら、どうにか資料を作成して、5割程度完成したら、先輩にみてもらう、というやり方を繰り返していました。 しかし彼女たち『Z世代』からすると『なにから始めてどのような手順で取りかかればよいか』を丁寧に教えないと進められないみたいです。得意のGoogle検索でやればいいじゃない……とモヤモヤしながらも指導していましたね」 Z世代は「デジタルネイティブ世代」である。情報収集やネットの検索には慣れているが、成果が出るかわからない努力を嫌う傾向にあるのだ。 それ以外にも、A子の仕事ぶりに疑問を抱く社員も少なくなかった。 Zoomの新入社員研修会に同じパソコンでこっそり韓国ドラマを観ていたことがバレて、人事担当に怒られてしまった事件もあったよう。 仕事が遅いので、先輩の佐知子さんが手伝っているにもかかわらず、本人は定時の17時にしれっと帰宅してしまい、言葉を失ったこともあるようだ。 佐知子さんは、そんなA子に今月初旬、今年の社の「忘年会」についての話を切り出した。 「毎年、忘年会の幹事は若手が担当するの。お店や日程決めから、出欠を取るのも幹事の仕事。うちの部署は20~30代が私とA子しかいないため、一緒にやろう!ゼロから一人でやるのは大変だと思うから、店選びの基準とか段取りとか教えるね!」と。するとA子から、 「……え? 私、忘年会不参加なので佐知子さん、幹事をよろしくお願いします」 まさかの返答に佐知子さんはフリーズ...。A子が放った言葉に、数分考えこんだ。
彼女らZ世代は、職場の飲み会をどう思っているのか。 基本的に、職場の飲み会はお金や時間がかかる、気を遣いたくない、仕事の評価に繋がらないため参加するメリットがないと感じているようだ。 また、コロナがきっかけで、忘年会や飲み会をしてもオンラインや少人数制で開催するケースが増えたので職場の飲み会へ参加する機会が減り、参加意欲も低下している。 そもそも若い世代の飲酒人口が減り、若者のアルコール離れが加速しているのだ。「お酒を飲む人が出世する」といった昭和的な考えは、彼らにはないのだ。