「忘年会の幹事? 私、欠席なので先輩どーぞ」絶句する中堅社員... 「新入社員」の教育係の「苦悩」とは
まもなく、12月。サラリーマンは、年末年始の休みを前に、仕事のピッチを上げつつある。そして、12月はお楽しみの「忘年会」の予定も入ってくる。 この記事の他の画像を見る 危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。 「JOB総研が実施した、『2024年 忘年会意識調査』によると、全体の9割がコロナ禍は忘年会を『自粛していた』ものの、今年、2024年の実施率は7割と前年だけでなく、コロナ禍前の水準を上回る結果が出ています。 また、今年も「参加したい派」が過半数を超え、20代の参加意欲が2年連続最多となっています。若者と一緒に飲んで、コミュニケーションを深めたいと思うサラリーマンにとっては、朗報ですね。ただ、必ずしも全ての20代が『忘年会』に参加したい訳ではありませんので、ご注意ください」 「私たちの会社では若手が忘年会の準備や段取りをするんですが、新卒社員の後輩からハッキリ『やらない』と言われて絶句してしまったんです。毎年、『若手』が忘年会の幹事、人集め、お店決めをするのが慣例になっているんですけれど……」
納得いかなさそうに話をしてくれたのは、都内にある家電メーカーに勤務する峠佐知子さん(34歳・仮名)だ。営業担当の彼女は、今年4月に新卒入社した後輩(A子)の指導役でもある。 今回は、新卒で入社した後輩が「モンスター」とみなされた経緯についてリポートしていきたい。 「私は、『ゆとり世代』や『ミレニアル世代』という世代。入社当時は、何かにつけて『ゆとり世代は……』と言われてきましたが、最近は、そう言ってくる人は、いなくなりましたね(笑) 私が入社した当時、昭和世代は厳しい環境でも粘り強く働く姿勢が印象的でした。今年、やっと私たちの部署にも新卒社員が来たのですが、Z世代で価値観や考えが合わなく、教育係として悩んでいたんです...」 佐知子さんが話す後輩とは、今年4月に新卒入社してきたA子さん(23歳)のことだ。 日焼けを知らない白い肌にアイメイクも上手なイマドキ女子。第一印象は、可愛らしい見た目とハキハキした話し方に好感が持てたよう。 そんなA子だが、実はモンスター社員だったのだ。 「入社当時、生理痛がひどいと言って休憩室で3時間休んでいたんです。『もう帰ったら?』と伝えても本人は絶対帰ろうとせず『横になったらよくなるので大丈夫です』と言い張っていました。 だけど、横になっている間も給与は発生しているし、周りの社員も心配するため女性上司に伝えて帰宅するよう指示してもらったんです」 A子が帰らなかったのは「有給をムダに消化したくなかったから」らしい。 「私たちの会社では、新卒1年目は10日の有給が付与されます。福利厚生は良い会社なので生理休暇もあるけれど。そこは無給なんです。 A子いわく、10日しかない有給を生理のためにつかうのはもったいないし、有給消化するなら旅行や美容のメンテナンス日に充てたかったらしいです。彼女の考えもですが、それを上司へハッキリ伝えることに驚きました」 ほかにも、入社3か月頃まで「きちんと丁寧に教えてもらわないと、仕事を進められません」発言を繰り返していたA子。 ことの発端は、佐知子さんが彼女へ「資料をまとめて〇〇日までに仕上げてほしい」と依頼したことがきっかけだったそう。