海外メディアも池江璃花子の白血病から594日ぶり復帰レースを報道「勇気ある挑戦の新たな第一章」「驚くほど力強かった」
白血病の治療のために長期休養していた競泳の池江璃花子(20、ルネサンス)が29日、東京辰巳国際水泳場で行われた東京都特別水泳大会の50メートル自由形に出場、26秒32のタイムで組1位となり、目標としていた10月の日本学生選手権の参加標準記録を突破した。昨年1月の三菱養和スプリント以来、約1年7カ月ぶりの復帰レースを納得のタイムで飾った池江は、「第二の自分の水泳人生の始まり」とコメントし、プールサイドで涙を流した。50メートルの日本記録は池江が持つ24秒21。病魔を乗り越えて奇跡の復活を果たした池江の復帰レースを海外メディアも取り上げた。 米国のヤフースポーツが「池江が白血病発覚以来のレースに勝つ」、CBCスポーツが「日本の五輪の希望、池江が白血病の治療後にレース復帰」、シンガポールのザ・ストレーツ・タイムズが「日本の競泳女王の池江がレース復帰」などの見出しを取って報じた。 IOC(国際五輪委員会)が運営しているインターネットTV局のオリンピックチャンネルは、「池江が競泳競技に復帰し感動させる」との見出しを取り「好きなように叫ぼう。素晴らしい、感動、見事。池江が帰ってきた」と伝えた。 同記事は「24秒21の日本記録を持つ女子50メートル自由形の第5組の3レーンを泳いだ池江は、競技に参加した他の選手よりも明らかに細く見えた。だが、一度スタート台から飛び込むと、リオ五輪代表選手(の池江)は、594日間、レースに出ていなかった選手にしては驚くほど力強く見えた。池江は、レース中に1度しか息継ぎをせず、最初にゴールの壁に触り、2位の小野田葵よりも0.44秒早かった。プールから上がった後、池江はお辞儀をして、入り混じる感情とともに涙を流した」と詳しくレポートした。 米国の専門誌であるスイミングワールドマガジンも、「日本の五輪選手の池江が白血病の診断を受けてから、わずか594日後に東京で安堵の涙と共に復活の泳ぎを見せ、勇気を持って水泳に挑戦する新たな一章の幕を開けた」と報じた。