日本に存在する貴重なプロドライブ製レガシィRSはニュージーランドのスバル使いポッサム・ボーンのグループAマシン!
最も異なるのがエンジンルーム
EJ20型1944cc水平対向4気筒DOHCインタークーラーターボを収めるエンジンルームは、流石に市販車とは大きく異なっているように見える。 エンジンやインタークーラーのレイアウトこそ同じだが、市販車に見られるような大型のバッテリーやウォッシャータンク類は見当たらず、エアクリーナーも場所は同じだが剥き出しになっている。配管類やタンクも市販車とは異なるし、ストラットタワーには補強が施されている。 あえて市販車と同じ部分を探すとしたらSTIのロゴが入る(スバルのターボ車で唯一の)水冷インタークーラーと、写真ではインタークーラーの左側に見える上向きのダクト(コーションパネルに漢字で「注意」と書かれている)、オイルレベルゲージだろうか?
走行可能状態を維持して管理され、走行会ではその勇姿を披露!
同氏のグループAレガシィRSは、入手から入念なコンディション管理が行われ走行会でその走りを披露している。2023年5月の走行会では燃調が完全でなくやや消化不良な走りではあったが、2023年10月の際は快調なボクサーサウンドを響かせた。 ステアリングを握ったのはラリードライバーの新井大輝選手。走行会ではグループAインプレッサと合わせてドライバーを担当している。 新井選手によると、印象としてはインプレッサよりもレガシィの方が穏やかでドライブはしやすく、インプレッサの方がより尖った印象を受けたそうだ。 どちらも同じニュージーランドラリー参戦車ではあるが、セッティングやコンディションの違いもあって単純に比較はできないものの、レガシィとインプレッサの違いを窺わせる。 また、この走行会では参加者を交えた同乗走行も行われ、幸運なスバルファンがグループAレガシィRSの走りを体感するという貴重な機会に恵まれた。 貴重なプロドライブ製グループAレガシィRSの1台が日本に存在するを素直に喜びたい。
本物のプロドライブ製WRCマシンが並ぶ『モーターファンフェスタ2024』!
2024年4月21日(日)に富士スピードウェイで開催される『モーターファンフェスタ2024』の「グリッドウォーク」に、このグループAレガシィRSに加え、同オーナーが所有するグループAインプレッサWRXと『東京オートサロン2024』にも展示された2台のインプレッサWRCが参加予定となっている。 世界的にコレクターも多く、スバル所有車以外に日本では滅多に見ることができない個人所有のプロドライブ製のラリーマシンを間近に見ることができる貴重な機会だ。しかも、グループAのレガシィRSとインプレッサWRXは走行可能であり、整列や退場の際はプロドライブ製のボクサーサウンドも味わうことができるだろう。ぜひ、富士スピードウェイに足を運んで、その目に、耳に焼き付けてほしい。
MotorFan編集部
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