日本に存在する貴重なプロドライブ製レガシィRSはニュージーランドのスバル使いポッサム・ボーンのグループAマシン!
グループA仕様ながら意外と市販車然とした外観
WRCにおけるグループAホモロゲーションは生産台数5000台(後に2500台)以上の市販車をベースとする。改造範囲はある程度制限されており、外観やエンジン、駆動方式の変更は不可。そのため、見た目と基本コンポーネンツの構成は市販車とほぼ変わらないのが特徴であり、それがユーザーを惹きつける要素でもあった。 同氏の所有するプロドライブ製グループAレガシィRSも、1992年ニュージーランドラリー参戦車としてのカラーリングとライトポッド、ルーフベンチレーターといった点を除けばその外観は市販と変わらない。 マッドフラップはスバルが国内の競技者向けに販売していたレガシィRStypeRAにも装備されていたし、ワークスチームと違ってトランクのガーニッシュもステッカーを貼ってあればこそすれ完全に塗り潰されておらず市販車の面影がより強い印象だ。 ニュージーランドラリーはスムースグラベルなので、ターマックラリーのように車高を下げて大径ホイールを装着することもなく、タイヤ・ホイールも純正同様の15インチ(タイヤサイズは純正の205/60R15よりやや大きいが)な点も市販車的な外観につながっているのだろう。
そこかしこに市販車のパーツが残るインテリア
インテリアは競技車両らしく内装はほとんど残っておらず、ロールケージやバケットシートなどの競技用のパーツが装着されている。 しかしその一方でパネルにメーターがランプ、スイッチ類を埋め込んだダッシュボードがそのまま残されているのが意外。 メーターは左側にスタック製のタコメーター、右側にブーストメーターを埋め込み、その周囲に警告灯を配置。ダッシュボード左側にはスイッチ類、パネルで埋められたセンタコンソールにもスイッチ類が並んでいる。 ラリーコンピュータなどを装着する助手席側は市販車とは違った形状になっている。 面白いのが車室内の内装は徹底的に外されているにも関わらず、ドアの内張は残ってるのだ。窓の開閉にウインドウレギュレーターが必要なのはわかるが、スピーカーボックスやサイドポケット、開閉レバーにドアハンドルもそのまま残されている。 また、プロドライブ製6速トランスミッションに合わせたシフトノブが載るシフトレバーは、こちらも市販車同様に蛇腹のシフトブーツを残していた。
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