彼らに残された時間は少ない ガザ地区ラファ動物園の動物
ガザ、パレスチナ自治区、6月4日 (AP) ― パレスチナ自治区ガザの最南端にあるラファの動物園の職員は、イスラエル軍のラファ侵攻を前にして、動物を避難させる時間的余裕は2日しかなかった。 年老いたライオン3頭に加えて、数匹のネコと番犬とカメは置いてこざるをえなかったと動物園のオーナーは当時を振り返っていう。 「時間がなかったので、私らはその場を離れ、残してきた動物は、動物園で飼育することになりました。もちろん、動物は死にますよ、長くても1週間か10日でね。誰も餌をやりに行かなかったり、動物愛護団体などが私たちのいる場所まで連れてこなければ、水と食べ物がなければ、動物は死んでしまいますよ」と、オーナーのファティ・ジュマさんは話す。 動物園で飼育されていた動物の中には、ガザ地区中部ハーンユニスの牧場に避難したが、食べ物がないのはどこも同じ状況だ。 「悲惨な状況ですよ。ひよこ豆、空豆、牛肉など、援助物資として持ち込まれた缶詰など、手に入るものしか与えていない。手に入るものは何でも食べさせています。コンディションは非常に悪く、動物の精神状態も悪い。動物に満腹感を与えるためではなく、2日目を生き延びるためだけに餌を与えています」と職員は絶望的に語る。 (日本語翻訳・編集 アフロ)