援助物資の搬入を巡って鞘当 国連とイスラエル援助機関
ケレムシャローム、イスラエル、5月31日 (AP) ― イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザのラファ地区への侵攻開始以降、ケレムシャローム検問所を通過する人道支援物資を積んだ民間のトラックの輸送量が増加している。 エジプトと国境を接するイスラエル西部の同検問所が、ガザへの物資搬入口となっている。 「ガザ地区で切実に必要とされる人道援助が犠牲になっている」として、国連は民間の物資搬入量増加を批判している。 イスラエル軍は5月6日、ガザ最南端の都市ラファに対して、当時は「限定作戦」と呼んでいた軍事行動を開始した。 それ以降、ガザ地区では飢餓が増加、100万人以上が避難、商品を購入のための現金供給が減っており、国連や人道支援団体は支援物を届けるのに苦労しているという。 人道支援物資を搬入する国連や国際支援団体のトラックの数は、一日平均30台以下にとどまっているが、一日平均20台だった民間のトラックが120台に増加していると国連関係者は指摘。 これに対して、援助活動を担当するイスラエルの防衛機関調整官は、イスラエルは民間の援助も公的機関の援助と同じように扱い、検査し、荷降ろしており、「搬入される援助物資を優先している」と反発している。 (日本語翻訳・編集 アフロ)