岐路に立つネタニヤフ政権 人質解放交渉求める市民の声
テルアビブ、イスラエル、6月4日 (AP) ― バイデン米大統領がガザ戦争休戦案を提案したことを受けて、テルアビブの米国大使館前でイスラエル市民が6月3日、ガザの人質解放に向けたハマスとの交渉に加え、ネタニヤフ首相の辞任と早期選挙を要求する集会を開いた。 バイデン大統領がガザでの戦闘を終結させるために示した提案は、ネタニヤフ首相に圧力をかける結果になっている。 イスラエル国民の「ハマスと取り引きしろ」という声に対して、もしこの協定を受け入れれば、極右勢力からは政権を崩壊させるという脅しを受けている。 ネタニヤフ首相は、戦争終結のための条件が満たされるまでは、ガザでの恒久的停戦は「成功の見込みがない」と指摘しており、この停戦提案で同首相は岐路に立たされた。 米の休戦提案は、ガザ戦争を終結させ、ハマスが拘束している人質返還の可能性を示している一方で、連立政権の崩壊とリクード党の野党転落の可能性もある。 この提案で求められているイスラエル軍の完全撤退は、ハマスが勝利を主張し、再編成することを可能にしかねない。 一方、取り引き拒否はイスラエルの国際的孤立を深め、米国との関係を悪化させ、ネタニヤフ首相が人質を見捨てたという非難にさらされる可能性がある。 (日本語翻訳・編集 アフロ)