なぜ前日ハム“ノンテンダー”大田泰示は横浜DeNAを新天地に選び年俸半分以下からの再出発を決断したのか…背番号「0」の思い
日本ハムを自由契約となり、複数球団による争奪戦の末に横浜DeNAへの加入が決まっていた大田泰示外野手(31)が20日、横浜市内の球団事務所で入団会見に臨んだ。 今年8月に国内FA権を取得しながらも、日本ハムから来シーズンの保有権を放棄される「ノンテンダー」として自由契約となったのが今月2日。東海大相模高時代を過ごした神奈川県をフランチャイズとする、横浜DeNAの一員として迎えるプロ14年目のシーズンへ、大田は「それが縁であり、運命だと思う」と早くも気持ちを高ぶらせた。 年俸は今シーズンの1億3000万円から5000万円へ大幅にダウン。新天地で誓うゼロからの再スタートを物語るように未定だった背番号も「0」に決まった。(金額は推定)
「ノンテンダーについては何も思わない」
2008年のドラフト1位で加入した巨人、2016年オフに移籍した日本ハムに続くプロ人生で3度目の入団会見。その間に一軍で770試合に出場し、通算75本塁打のうち日本ハムの5年間で66発を放っても、変わらないものがあると大田は苦笑いした。 「あまり人前でしゃべるのが得意ではないので。ファイターズに入ったときも緊張しましたけど、今日の会見でも手汗がすごいです」 三原一晃球団代表とともに並んだひな壇。ところどころ小さめな声になりながらも、メディアの向こう側にいるファンへ、大田は思いの丈をしっかりと伝えた。 例えば「ノンテンダー」に対しては「申し上げにくいんですけど、僕にはどうしようもできないことなので」と前置きした上で、こんな言葉を紡いだ。 「選手は完全に契約の社会にいるので、球団から自由契約と言われたらこれは受け入れるしかないので、そういった意味では何も思わないですね」 大田は8月に国内FA権を取得した。しかし、海外FA権を取得した西川遥輝外野手、国内FA権を取得した秋吉亮投手の3人と協議を重ねた日本ハムは来シーズンの契約を提示せず、今年の場合は12月2日に発表された契約保留選手名簿から外すことを決めた。