減便続く路線バス 高齢化と2024年問題で運転手が足りない そんなバス業界で活躍する若手20代バス運転手の2人に密着
わたしたちの生活に欠かせない路線バスですが、今、働き方改革や高齢化で運転手不足が深刻です。そんなバスの世界に飛び込んだ2人の若手運転手に密着し、業界の今を取材しました。 【画像を見る】若手運転手2人の業務風景など 7月にバスを運転できる大型二種免許を取ったばかりの見習い運転手・大前龍仁 さん(20)は、主に広島市の郊外と市中心部を結ぶ路線バスを運行する、広島交通の勝木営業所で働いています。 教官とともに練習を重ね、15日、大前さんは最後の教習日を迎えました。合格すれば、翌日から独り立ちします。 ■広島交通 バス運転手 大前龍仁 さん 「緊張はしますけど、いつも通り運転できたらと思っています」 出発前に欠かせないのがバスの点検です。 ■広島交通 バス運転手 大前龍仁 さん 「タイヤをたたいてみて、変な音がしないか、空気がなかったりしたら音が違うんですよ。あとネジをたたいてみて音がおかしくないか、4つのタイヤをいつも確認しています」 最後の教習は、実際に客を乗せて勝木営業所と、広島市の中心部にある広島バスセンターを往復します。 バスの運転に必要な大型二種免許の取得年齢の下限は従来、21歳でしたが、おととしから19歳に引き下げられ、高卒採用も活発化してきています。大前さんも、高校を卒業後、広島交通に入社。免許を取るまでは事務員として働いてきました。 ■広島交通 バス運転手 大前龍仁 さん 「車好きの影響もあって『大きいバスに乗ってみたいな』と思ったのがバスの運転手を目指そうと思ったきっかけですね。教習が始まった瞬間いきなり『乗るよ』と教官に言われてドキドキしていたんですが、いざ運転してみて、だんだん慣れてきたら楽しいなって思いました。教習中にお客さんから、ときどきですけど『がんばってね』とか『ありがとうございます』とか、笑顔でそういう言葉を言ってもらえるとき、一番やりがいを感じます」 大前さんは無事、最後の教習を終えて車庫に戻ってきました。 ■広島交通 運輸部指導人材係 千早哲哉 係長 「彼はね、わりと上手です。最初っからもう上手だったので。注意したこととか、ここは変えた方がいいよというようなところを次の日にちゃんと変えてきて、ふつうに運転をできるようにしてくれるところは『すごいな』と逆に思ったところがあります」