減便続く路線バス 高齢化と2024年問題で運転手が足りない そんなバス業界で活躍する若手20代バス運転手の2人に密着
交通政策に詳しい専門家は、バス業界の運転手不足解消には、採用活動の強化以外にも大切なことがあるといいます。 ■呉工業高等専門学校 環境都市工学分野 神田佑亮 教授 「乗務員のなり手が不足するというところに目が行きがちなんですけれども、今、働いている人を大切にしていって、働いている方々の満足度を上げるという取り組みを同時にやらなければならないと思うんですね」 広島市とバス会社や、神田教授などの有識者で構成される協議会は、10月、およそ1600人の運転手にアンケートを行い、魅力と課題を “見える化” してより働きやすい環境を整備しようとしています。 ■呉工業高等専門学校 環境都市工学分野 神田佑亮 教授 「広島という街にとってバスがどれだけ大切か、市民の方々ともしっかり共有をしたうえで、民間のビジネスとしてではなく、道路と同じ公共のインフラととらえて投資すべきところは投資をしていくべき」 ◆最後の教習を終えた大前さん 果たして独り立ちなるか…?◆ 運転手の 大前龍仁 さん。最後の教習を終えて、これまで習った内容を振り返り、決意を新たにします。 ■広島交通 運輸部運輸課 石井亮三 課長 「大前龍仁くん、あしたからデビューになります。ひとりでの安全運行、しっかりやってもらいたい。よろしくお願いします」 教官からのお墨付きをもらい、翌日からの独り立ちが決定。 ついに迎えた大前さんデビューの17日に、初めてひとりで担当する便は、安佐市民病院と可部地区を結ぶ循環線。電気で走る新型EVバスです。 ■広島交通 バス運転手 大前龍仁さん 「教わったことは忘れずに毎日、当たり前のようにできるようにしていきたいと思っています。これから何かあったら全部、1人で責任もってやらないといけないので、1人になったという自覚を持って運行をしていきたいと思っています」 運転手不足でバスの減便が相次いだ2024年。地域のインフラを今後も守ることができるのか。きょうも広島の街を走る若手ドライバーの活躍が期待されます。