減便続く路線バス 高齢化と2024年問題で運転手が足りない そんなバス業界で活躍する若手20代バス運転手の2人に密着
◆女性の若手ドライバーも活躍 運転手になったきっかけは…?◆ 広島交通のグループ会社、広交観光には、大前さんと同じ20代の若手先輩社員がいます。竹本紘子 さん(29)です。路線バスを担当後、今は主にスクールバスの運転手をしています。竹本さんがバスの運転手になったきっかけは、前の仕事を辞めた時にたまたま見つけたポスターでした。 ■広交観光 バス運転手 竹本紘子 さん 「『大型車の運転を体験してみよう』みたいな体験会のポスターを、たまたまバス乗っていたときに見かけて、次の仕事も探していたし、新しいことに挑戦してみたいなと思って。オートマの普通車免許だけだったんですけど」 異業種からチャレンジした竹本さん。バスの運転手という仕事の魅力は「ひとりで仕事をできる時間が多くある」ことだと話します。ただ、多くの乗客の命を預かる責任もあります。 ■広交観光 バス運転手 竹本紘子 さん 「体力も使うし、気づかいもすごく要る仕事なので、人が足りなくて仕事が増えれば増えるほど負担にはなってしまいます。毎日、疲れもきっちり取れて、気持ちもリセットができて、繰り返し仕事ができるのがやっぱり理想的だなと思います」 ことし春、バス運転手の働き方改革で、労働時間の短縮や、退勤から出勤までの休息時間をこれまでの最低8時間から9時間に増やす法改正が行われ、運転手不足に陥る “2024年問題” が起こりました。広島交通では運転手不足のため減便を行いました。 ■広島交通 運輸部 長戸忠則 部長 「4月1日時点でかなりの便数を減便いたしまして、それでも、やはりダイヤがうまく回っていないので、つい先月、9月26日にも減便をしました。本当に申し訳ないという思いはあります」 朝の通勤、通学時間帯の便を極力残すため、特に夜間や休日の便数に影響が大きくなっています。 ■広島交通 運輸部 長戸忠則 部長 「『バスの便を増やして』というお声はいただくことが多いです。われわれも十分感じているところなんですが、バスを運転する運転者がいないのが現実の問題だと思っています」